エウゲニ・オネーギン
エウゲニ・オネーギン
エウゲニ・オネーギン
エウゲニ・オネーギン

ロシア・オペラの代表作!甘美な音楽が綴る、哀しい愛のすれ違いの物語

エウゲニ・オネーギン

RUSSIA
あらすじ
19世紀ロシア。女地主の娘タチヤーナは、妹オリガの恋人レンスキーが連れてきたオネーギンに強く惹かれ、募る想いを手紙に託すもののオネーギンは相手にしない。舞踏会でオネーギンはオリガとばかり踊るため、レンスキーの嫉妬を買い、決闘にまで発展するがオネーギンは彼を殺害。自責の念から放浪の旅に出る。数年後、今や公爵夫人となったタチヤーナと再会したオネーギンは、以前とは逆に熱い恋心を打ち明け、憐れみを乞うが、タチヤーナはオネーギンの自尊心に訴え、公爵と共に生きる運命に従う、と言い残し去っていく。
舞台となった土地紹介
ペテルブルクの街並み
《エウゲニ・オネーギン》の原作はロシアの詩聖プーシキンの小説で、帝政ロシア時代の生活を活写した傑作だといわれています。第一幕、第二幕はタチヤーナの母親ラーリナ夫人の所領地で展開します。自然が豊かな田舎で、農民たちによる収穫の様子が描かれたり、地元の名士たちを招いてのパーティーの場面もあります。そして雪原の水車小屋のちかくでのオネーギンと親友レンスキーの決闘もいかにもロシアらしい場面だといえるでしょう。この所領地の名前は小説の中でもオペラでも指定されていません。ある意味、ロシアの典型的な田舎の風景となっているのです。一方、最後の幕は帝都ペテルブルクが舞台です。貴族たちの豪華な舞踏会、そしてタチヤーナが結婚したグレーミン公爵の立派な館は、田舎の風俗とあざやかな対比を見せます。原作である小説からは当時のロシア貴族が親しんでいた文化風俗を詳しく知ることができますが、オペラはその代わりに、純朴な田舎の美しい風景と豪奢ではあるが冷たい大都会の違いを舞台美術ではっきり見極められるのです。

Digest Movie

  • 【作曲】ピョートル・チャイコフスキー/1877~78年
  • 【原作】アレクサンドル・プーシキン『エウゲニ・オネーギン』
  • 【台本】コンスタンチン・シロフスキー/
    ピョートル・チャイコフスキー(ロシア語)
  • 【初演】1879年3月29日/モスクワ/マールイ劇場
  • 【制作】新国立劇場2019年
  • 【構成】3幕/約2時間40分
  • 【演出】ドミトリー・ベルトマン
  • 【美術】イゴール・ネジニー
  • 【衣裳】タチアーナ・トゥルビエワ
  • 【照明】デニス・エニュコフ
  • 【振付】エドワルド・スミルノフ