ラ・ボエーム
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ラ・ボエーム
ラ・ボエーム

パリの屋根裏に灯った恋。若き芸術家たちの青春群像劇

ラ・ボエーム

FRANCE
あらすじ
クリスマス・イブのパリ。若くて貧しい芸術家4人が住む屋根裏部屋で詩人ロドルフォが独り仕事をしていると、隣人のお針子ミミがロウソクの火を貰いに現れ、二人はたちまち恋に落ちる。画家マルチェッロも元恋人のムゼッタとよりを戻し、若者達は青春を謳歌する。2月の雪の日、ロドルフォは胸を患うミミを救うために悲痛な別れを決意する。数か月後、ミミが瀕死の状態で屋根裏部屋に運び込まれ、愛するロドルフォの傍らで息を引き取る。
舞台となった土地紹介
カルチェ・ラタン
《ラ・ボエーム》の時代は19世紀半ば。花の都パリには地方から大学生や、ボヘミアンと呼ばれる芸術家の卵たちが大勢集まっていました。そして当時のパリには、地方から出てきて縫製の仕事などをしながら独り暮らしをする若い女性たちの存在もありました。彼女らはグレー系の服を着ていることからグリゼットと呼ばれ、大学生や芸術家たちの恋愛相手でもありました。《ラ・ボエーム》第2幕はクリスマス・イブの買い物や外食をする人でごった返すカルチェ・ラタンが舞台です。カルチェ・ラタン(=ラテン地区)はパリ中心地のセーヌ川左岸にあり、そこにあるソルボンヌ大学の学生たちのラテン語が飛び交う地区ということでこの名がつきました。ボヘミアンが溜まり場としていたカフェ・モミュスは、原作となった小説の中にも登場する実在したカフェですが、実際にはセーヌ川右岸にありました。カルチェ・ラタンは細い通りや広場にカフェやレストラン、書店などが並び、今でも若者が多く集まる地区です。

Digest Movie

  • 【作曲】ジャコモ・プッチーニ/1893~95年
  • 【原作】アンリ・ミュルジェ『ボヘミアンの生活』
  • 【台本】ジュゼッペ・ジャコーザ、ルイージ・イッリカ(イタリア語)
  • 【初演】1896年2月1日/トリノ/王立劇場
  • 【制作】新国立劇場2003年
  • 【構成】4幕/約2時間
  • 【演出】粟國 淳
  • 【美術】パスクアーレ・グロッシ
  • 【衣裳】アレッサンドロ・チャンマルーギ
  • 【照明】笠原 俊幸