イェヌーファ
イェヌーファ
イェヌーファ
イェヌーファ

魂を揺さぶる濃密な人間ドラマを描いたヤナーチェクの代表作

イェヌーファ

CZECH
あらすじ
イェヌーファは従兄弟のシュテヴァの子を妊娠しており、彼に結婚を迫るが取り合ってもらえない。一方、シュテヴァの異父兄ラツァは彼女を愛している。イェヌーファは秘密裏に出産し、彼女の継母コステルニチカはシュテヴァに彼女と結婚するよう頼むが、拒否される。イェヌーファがラツァと結婚できるよう、コステルニチカは赤ん坊を川へ捨て、子どもは病死したとイェヌーファに嘘をつく。二人の結婚式の日、川から赤ん坊の死体が見つかる。すべての真実が明らかになった後、イェヌーファとラツァは互いの愛を確認し、苦難を乗り越え共に生きていくことを誓う。
舞台となった土地紹介
スロヴァーツコ地方
《イェヌーファ》はチェコを代表する作曲家ヤナーチェクのオペラです。チェコ共和国はボヘミアとモラヴィアのふたつの地域に大きく分けることができますが、東半分に当たるモラヴィア地方の中心がチェコ第二の都市ブルノで、長きにわたってヤナーチェクの活動拠点でもありました。《イェヌーファ》はブルノの南東にあるスロヴァーツコ地方(モラヴィア=スロヴァキア地方ともいいます)のお話です。この地方は色と装飾がとても鮮やかな民族衣装で知られていますが、もうひとつ、スロヴァキア経由で伝わった歌と踊りの宝庫でもあります。ヤナーチェクは21歳の時にこの地方を訪れてスロヴァーツコの民族音楽に興味を持ちました。《イェヌーファ》は1890年にプラハで初演された戯曲『あの女(ひと)の育てた娘』を原作にしています。オペラは1904年にブルノで初演されました。ヤナーチェクはチェコ語の会話の抑揚を旋律に活かし、また熱心に採集していた民謡も作曲の助けになりました。《イェヌーファ》の音楽はモラヴィア地方の文化を感じさせるものなのです。

Digest Movie

  • 【作曲・台本】レオシュ・ヤナーチェク/1894~1903年
  • 【原作】ガブリエラ・プライソヴァー『あの女の育てた娘』
  • 【台本】レオシュ・ヤナーチェク(チェコ語)
  • 【初演】1904年1月21日/ブルノ/ボヘミア国民劇場
  • 【制作】新国立劇場2016年
  • 【構成】3幕/約2時間15分
  • 【演出】クリストフ・ロイ
  • 【美術】ディルク・ベッカー
  • 【衣裳】ユディット・ヴァイラオホ
  • 【照明】ベルント・プルクラベク
  • 【振付】トーマス・ヴィルヘルム