水野駿太朗さんのわが町
2010年 12月 25日|キャスト
福江。
白い砂浜と青い海の高浜。バラモン凧。練り歩くチャンココ踊り。灯籠と手持ち花火の夜の墓場。ハッチカンカン。禿山の鬼丘。港。寂れたコンカナ王国。五島高校の城壁。美しい大瀬崎灯台。
これといっておもしろいものはありません。
長崎県五島列島福江島は、僕の母の実家です。東京で生まれた僕ですが、物心ついた頃から、夏の盆の時期は決まって福江に行くのが常でした。そんな島で年に一度会えるいとこ達と、思いっきり遊ぶのが、小さい頃は一年の最大の楽しみでした。お別れの港は、毎年ワンワン泣きました。
ここ数年、島にいるいとこに赤ちゃんが生まれました。年に一度、あの子達がすくすくと大きくなっている姿を見るのが、今の僕の新しい楽しみになりました。ひょっとしたら今でも、楽しかったのは僕達子供だけではなかったのかもしれません。
こんな風にずっとずっと続きますよう、福江を思います。