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わが町案内版

さあ、いよいよ!

立ち稽古が始まりました!
本日は、稽古前に美術デザイナーの長田佳代子さんがいらして舞台装置の説明をしてくださいました。
緑のニットの女性が長田さんです。
模型左側に立っているのは「出ない」舞台監督、澁谷さん。
出演者の皆さん、装置模型を前に、真剣な表情で説明を聞いてます。
本番用の小道具も稽古場に運ばれてきて、立ち稽古スタートです!!

演出の宮田さんから、早速たくさんの指示が出され、お仕事をいっぱい抱えるBoys&Girlsを右往左往です。
「わが町」は、なんといっても「舞台には何もない」のが特徴ですから、Boys&Girlsたちが大きな役割を担うことになっているんですね。
どんなことになっているかは……まあ、おいおいご紹介していきましょう。

頑張れ!Boys&Girls!!

第3回  演出家、新たな敵を殴り倒す!

 水曜ワイルダー約1000字劇場、広報担当の水谷です。先週の続きで・・・ええっと、『わが町』で、ワイルダーはお客さんの一部だけでなく、思わぬ人たちを敵に回してしまいました。誰だと思います? 舞台の大道具などを動かす裏方さんたちなんですね。

 『わが町』が装置を使わないことは前回お話しました。お芝居は、何もない舞台の上に舞台監督(これは本当の舞台監督ではなくて、「舞台監督」という役名です)が何気なく出てきて、後にギブズ家やウェッブ家で使うテーブルや椅子をそれぞれの場所にセットすることから始まります。これが問題になりました。

 アメリカには舞台の裏側で様々な舞台機構の操作をしたり、舞台上の道具を動かすいわゆる裏方さん(stagehands)の組合があり、雇用の場がちゃんと確保されるように公演ごとに舞台係を何人使うか、プロデューサーとか劇場側と交渉して契約しますが、『わが町』の場合、その時点で考えちゃいますよね。幕は開いたままだし、照明もほとんど変らず、道具もすべてではありませんが、役者が動かしますから。

 初演のときのプロデューサー、演出家だったジェド・ハリスは、舞台係を雇わないと組合から抗議が来そうだったので、4人雇っていました、うち2人は特にやることがないにもかかわらず。さらに劇場付きの舞台係も4人いて、彼らもやることがない。ところが、初日の開幕数時間前に舞台係の組合から「オタクの今日の芝居、俳優が道具を動かしてるらしいね? あと2人、雇いなさいよ。でないと、劇場の明かり、つけさせませんよ。真っ暗な劇場に客を入れるのは消防法違反ですから」と、脅迫めいた電話がかかってきた。

 ハリスも負けじと一生懸命「この芝居は普通の芝居じゃないんだ」と説明したんですが、開演1時間ほど前に彼が舞台ソデを通ると、新顔の舞台係が、舞台監督役フランク・クレイヴンが運ぶはずの椅子を持って早くもスタンバイしているではありませんか。ハリスが問いただすと、椅子を舞台に運ぶように組合から指示されて来たと言うので、ハリスは噛んで含めるように「いいか、その椅子をおとなしく置いて、地下に行け。そして役者の邪魔にならないように隅っこにすわってろ。仕事をするな! そうすれば賃金は払ってやる」と言ったのですが、この男がなかなか聞き入れず、最後は(噂によると)ハリスがこの男を殴り倒して、すったもんだのあげく、なんとか台本通りに初日の幕を開けたんですね、あ、幕は最初から開いてるんでした。

Jed Harris (Billy Rose Theatre Collection )©New York Public Library

「全裸」舞台といい、道具を動かすところを見せたりと、ワイルダーは一体何を考えていたんでしょう。あら、もう1000字を越えてました。続きは来週。

読合せ、終了!!!

11月19日の稽古開始から本日までの5日間、稽古場では丁寧に丁寧に、一場面づつ、一幕づつ、読合せが行われていました。
演出の宮田さん、翻訳の水谷先生、音楽の稲本さんを始め、演出助手の髙野さん、プロンプターの桜木さん、稽古に来られない俳優さんの代役を務めてくれる加茂さん、そして出演者のみなさん、総勢40人で囲んできたテーブルも明日にはすっかり片づけられ、いよいよ立ち稽古がスタートします!!!
通常、読み合わせなどを行う場合は、テーブルは四角く並べることが多いのですが、今回の稽古場では、サークル状に並べられていました。「わが町」という作品が描きたいこと、そこにいる全員が共有したいことを、より明確にするためにサークル状にしていたわけですが、これがなかなかだったんですね。何故ならば、全員が全員の顔を平等に見ながら読み合わせが出来たことで、今回の「わが町」カンパニー、すでにかなりのチームワークを見せているのです。これはもう、俄然、立ち稽古開始が楽しみになって参りました!!!

立ち稽古の開始は明後日、25日から。
レポートも頑張りまーす。 (も)

いよいよ、稽古スタート!

本日12:30から、「顔合わせ」が行われました。新国立劇場内のリハーサル室に集合した、ほぼすべての出演者、スタッフを一人ずつ紹介。その数なんと、70名! 今回の公演の規模の大きさを実感したしだいです。

演劇部門の芸術監督で、今回の演出を担当する宮田慶子が、「高い意志をもって、自由なのびのびとした舞台を作り上げたい」と挨拶すると、翻訳の水谷八也さんは「大人の舞台を期待したい」とコメント。

これから来年1月13日の初日に向けて、出演者、スタッフともに決意を新たにしました。

その後さっそく、台本の読み合わせ、いわゆる「本読み」がスタート。机を円形に並べ、出演者一人一人が自身の役の台詞を声に出して読むと、このキャスティングへの期待値が一気に高まりました。みんな適役なんです!


なお、出演者の皆さんが「思い出の“わが町”」を綴るエッセイが、本サイトのブログ「OUR TOWNS ~思い出のわが町~」で連載開始です。こちらもどうぞお楽しみに。(ま)

宮田監督が学校訪問し講義を行いました。

11月11日(木)、宮田慶子芸術監督は、東京都小金井市にある東京工学院専門学校の演劇・声優科を訪問、講義を行いました。
初めに、現在の学生の皆さんと同じ目線に立って、自らが演劇の世界へと歩み始めた当時のエピソードや、実際に職業として携わった駆け出しのころが話題となりました。
また、演出を控える「わが町」では大規模なオーディションを実施。そこで選ばれた出演者を対象に、これまで数回に渡って開催してきたワークショップの内容を解説しました。身体的なコミュニケーションの取り方、言葉を発する上でのさまざまなニュアンス、発声のポイントなど、実践的な側面をもった内容でした。
さらには、俳優・声優を目指す学生の皆さんとあって、プロフェッショナルであるために必要な日常での人間観察や徹底した自己管理について具体的なアドバイスも。それに応えてノートにペンを走らせる学生の皆さんの様子が印象的でした。将来への期待を込めた、厳しくも刺激的な講義は、有意義なひとときとなりました。

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