「ヘンリー六世」公演会場の中劇場ロビーでは、シアターショップが特別営業中です。

小田島雄志さん訳の「ヘンリー六世」はもちろん、発売されたばかりの松岡和子さんによる「ヘンリー六世」の最新の翻訳、シェイクスピア関連の書籍、「シェイクスピア大学校」講師の先生の執筆した書籍、「ヘンリー六世」密着取材を敢行した「シアターガイド」などなど、本屋さんも顔負けの充実の書籍が、大好評をいただいています。

そして、人生でそうそう立ち会えない「ヘンリー六世」三部作完全上演という一大イベントのおみやげに、記念グッズもどうぞ。
こちらは定番、ちらしをアレンジしたＴシャツ￥2,000。

ボールペン、シャープペン各￥500。

こちらも定番グッズで、マグカップ￥1200。

人気商品「ヘンリー」マイ箸　各￥400。
黒いお箸には「King Henry」、赤いお箸には「Queen Margaret」と書かれています。

ショップは、開場・休憩・終演時間に中劇場ロビーで営業していますので、ご来場の際には、ぜひぜひのぞいてみて下さい。（な）

中嶋朋子さんがパーソナリティーを務めるＴＯＫＹＯ ＦＭの番組「ふんわりの時間」に、「ヘンリー六世」演出の鵜山仁 新国立劇場演劇芸術監督が出演します。
30分の番組ですが、「ヘンリー」演出秘話が盛りだくさんです。舞台を観た方も、これから観る方も、お聞き逃しなく！
11月1日（日）9:00am～9:30am　ＴＯＫＹＯ ＦＭで放送予定です。（な）

ロンドン塔

明日はユーロスターでロンドンからパリに向かうという、「ヘンリー六世」戦跡ツアー、英国編の最終日。
朝のうちに、シェイクスピアの生地ストラットフォードをたってロンドンへ。市内の地下鉄が半分は運休という悪条件の中、ロンドン搭を見学。ここは第三部の大詰め、グロスター公リチャード（後のリチャード三世）によるヘンリー六世殺害の「現場」である。
夏目漱石の言葉を借りれば、「倫敦搭は宿世の夢の焼点（しょうてん）のようだ」と。塔の歴史を彩るのは、必ずしも陰惨な物語ばかりではない。監獄であり、王宮でもあったというイギリス史の収蔵庫だが、この悪名高い場所に来ると、やはり人間が生きるということの負の部分、闇の部分についつい目が向いてしまう。
広い塔内を、文字通り駆け足で走り抜け、休む間もなく、ロンドンの中心部から北へ二十キロ、「ヘンリー六世」第二部、王家の「鷹狩り」と、「シンコックスの奇蹟」騒動の舞台であり、また第二部のエンディング、薔薇戦争最初の戦闘の地となった小都市、セント・オールバンズに向かう。
駅にたどり着いたのは、長い春の日も暮れなずむ頃。市街戦の現場にほど近い、「アベイ」と呼び名されるセント・オールバンズ大聖堂を訪ねたが、大聖堂の中では、オーケストラと合唱付きの大がかりな演奏会の真っ最中。他にあてもないので、遅まきながら当日券を買い求め、御堂の中に入ってみると、その夜のプログラムはカール・ジェンキンス作曲の「Armed Man平和のためのミサ曲」だった。約一週間、血で血を洗う戦いの現場を巡り、最後の最後に思いがけなく、コソボ紛争の犠牲者を悼んで作曲されたというミサ曲に出会うことになったわけだ。聖堂の闇に反響する鎮魂の調べに身をひたしていると、少しは胸のもやもやが晴れて、どこからか薄日が差してくるような気分になった。
その時はちっともそんなつもりはなかったのだが、八月以来稽古を重ねているうちに、今回の「ヘンリー六世」にも、この曲の中から、何曲か使ってみようという気になった。後で知ったことだが、「Armed Man」のメインテーマは15世紀の民謡に由来するらしい。百年戦争とは関係浅からぬ音楽だったわけだが、それにしても縁というものは不思議なものだ。
今日は第一部の初日。成功裏に幕を下ろせたと確信しているが、これまで二か月余の稽古ではぐくまれた、役者と登場人物の格闘を皆さんにお披露目する、うれしいような不安なような、晴れがましいようなちょっと寂しいような、印象的な一日だった。

セント・オールバンズ大聖堂

本日は「ヘンリー六世」第三部　薔薇戦争の初日です。

この第三部で、ついに「ヘンリー六世」の全貌が明らかになります。昨日の第二部でいよいよ薔薇戦争の火蓋が切って落とされ、「早く第三部が見たい！」という感想をたくさんいただきました。第三部は山場中の山場、もちろん、第三部から見ても楽しめます。

第三部は特に、千秋楽近くの日程は完売になっています。観劇スケジュールを迷っている方、チケットのお求めはお早めに！

昨日、「ヘンリー六世」の記念すべき初日が開きました。今日は「第二部　敗北と混乱」の初日です。