アルマヴィーヴァ伯爵 | 伯爵夫人 | ケルビーノ | |
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初演(2003.10) | C.ロバートソン | J.ワトソン | E.ツィトコーワ |
再演(2005.4) | W.ブレンデル | E.マギー | M.ブリート |
再々演(2007.10) | D.ロート | M.コヴァレヴスカ | 林美智子 |
最後にもう1箇所、この楽譜に書いてあるシーンの冒頭のところを見ていただこう。楽譜の右側のページの2段目、フィガロがマルチェッリーナとバルトロの子供だとわかった後の、マルチェッリーナとバルトロの会話のところである。二人がじゃあ結婚しようということになるのだが、バルトロの方は、こんな婆さんがと、ちょっと嫌がっているのに対し、マルチェッリーナはバルトロのことを悪くは思っていないので言い寄るといった場面である。これはドイツ人は絶対にやらないことだが、2段目の左側の○をつけた箇所の“スィリモーティ”というイタリア語のところで私たちがどういうことをしたかを説明しよう。
これはもちろんホモキ氏ではなく再演でのアイデアだが、「スィリモーティ」というのを「しりもち」と歌ってもらった。歌手の方は最初は当然“スィリモーティ”は“しりもち”ではないと言ったのだが、最後は了承してやってくださった。