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德納敬子さんのわが町

続いてはさいたまゴールドシアターの德納敬子さんです。

私の“わが町”は茨城県阿見町うずら野です。

76歳の現在迄に住んだ町や村は16ヶ所、都県は東京、福岡、島根、神奈川、茨城、愛知の6ヶ所、訪れた所を入れると数えきれなくなります。いずれも人生の節目であり想い出のつまった町や村です。

 今住んでいる阿見町うずら野からは、日の出日の入り西北は富士山(東京の空が澄んでいる時)~男体山筑波山吾國山が見え、車で10分行くと霞ヶ浦に出ます。

居間にいて、畠や森、空を眺めていると満ち足りた気分になり、人間界の事は忘れていつ死んでも良いと思えて来ます。

山本亨さんのわが町

続いてはサイモン・スティムソン役の山本亨さんです。

私の思い出はわが故郷、滋賀の都。

琵琶湖の畔で元気よく育った私は、野山を駆け巡り川で魚をつかみ本当に自然人でした!春はさくら街道、夏は湖水浴、秋には登山、そして冬には雪も積もりスキー場が三つもあります。もう旅行会社のパンフレットみたいな、わが町。あ~目頭が~!
最近流行りの歴女にも人気で、沢山の山城がありパワースポットとしても、お寺の数もお隣京都に負けないくらい、彦根のゆるキャラ彦ニャンとか、あ~パンフレット調に!まだ琵琶湖をご覧になってない貴女!ガイドとして私が案内を。まぁひと言で語り尽くせぬ思い出があるという事ですよ、愛するわが町!正月会い に行くから。

第7回  クリスマスには「長いクリスマス・ディナー」 +その他の一幕劇のことなど

 水曜ワイルダー約1000字劇場、照明担当の水谷です。

 かつて日本の劇団の養成所で『わが町』と並んで好んで取り上げられていた戯曲にソーントン・ワイルダーの「長いクリスマス・ディナー」という一幕劇がありました。見えないクリスマス・ディナーが置いてある長いテーブルと椅子、舞台の両端におかれた二つの戸口だけで、あとは何も具体的な装置のないお芝居です。アメリカの独立当時から続く古い一族、ベヤード家の90年に渡るクリスマスの晩餐の様子が約30分に圧縮されていますが、その時間は途切れることなく滑らかに、そして残酷なほど早く流れていきます。と言っても、早回しでやるわけじゃありません。場面は常にクリスマスのディナー。そこで交わされる挨拶や会話は、多少の変化があるにしても、毎年ほぼ同じようなものなので、数年前の会話がいつの間にか、現在の会話にスライドするというような独特のスタイルで時間が経過します。

 舞台両端の戸口は「誕生」と「死」を表していて、90年の間にこの一家に何人もの子どもがその戸口から生まれ、また何人もの人物が死んで、「死」の戸口から退場します。自分の出番が終われば、舞台から消えてしまう。『マクベス』の台詞そのままですね

『華麗なる招待』©ままごと/ズキュンズ 撮影=細川浩伸

 ワイルダーの「長いクリスマス・ディナー」を誤意訳
 した柴幸男演出による『華麗なる招待』の舞台。横浜
 STスポットの小さな空間中央にテーブルがセットされ
 観客は一列に壁に沿って座り、90年を体感しました。

 この「長いクリスマス・ディナー」は、1932年に一幕劇集として、他の5編(後に1編が削除されます)と共に出版されますが、そのうち3編がセットを使わない(全)裸舞台で上演されるものでした。その中の1編、『寝台特急ハイアワサ号』は、ニューヨークからシカゴへ向かう寝台列車の乗客だけでなく、その列車が通過する草原や夜の時間までが台詞を言うという奇妙奇天烈な芝居ですが、その中で、乗客の一人ハリエットが心臓発作で死にます。死んだ彼女は天使に伴われ、天へと向かいますが、地上に別れを告げるときの台詞は『わが町』のエミリーの原型だと言えるものです。また、線路の工事をしているときに死んでしまったドイツ人の幽霊もしゃべります。ほんと、変な芝居(だから、めちゃくちゃおもしろい!)。

『寝台特急“君のいるところ号”』©中野成樹+フランケンズ
撮影=鈴木 竜一朗

 ワイルダーの『寝台特急ハイアワサ号』を演出家・
 中野茂樹が大胆に誤意訳した舞台。 「君のいる
 ところ号」というタイトルのつけ方にワイルダー
 への愛着が感じられます。『華麗なる招待』同様、
 2010-11年の「ワイワイワイルダー」の一環とし
 て上演されました。

 もう1編の何もない舞台で演じられる「幸せな旅」は、ある一家が車で嫁ぎ先の娘を訪ねる話ですが、上演の大半は車での移動中のことで、『わが町』同様、なんてことはない情景が描かれてます。しかし最後、その娘の家に着くと、彼女は出産した直後にその赤ん坊を亡くして退院したばかりで、一家はその彼女をお見舞いに来たのだということがわかります。そうそう、車に乗っているときに葬列に出会うという場面もありました。

 『わが町』も含めて、何もない舞台を使う場合に、ワイルダーは好んで「死」を戯曲の中に入れています。能との類似点は確かにいくつかあるのですが、前回書いたように、影響を受けているとは言えません。むしろ、彼の演劇に対する考え方自体が元々、能に近かったと言った方が良いかもしれません。では何もない舞台に、死を持ち込むことで、ワイルダーは何をしようとしていたんでしょうか?

宇髙海渡さんのわが町

続いてはBoys&Girlsの宇髙海渡さんです。

私のわが町は、「愛媛県今治市」です。

私にとって今治市は、タオル、そして焼き鳥の町というイメージが強く、タオルに関しては高等学校の部活動で深く関わったこともあります。その使い心地は、全国で随一だと言われています。実際に使うと、そう言われるのも納得してしまうほど良いものです。また、焼き鳥の美味しい町でもあり、特に「鳥の皮焼き」は、絶品です。お酒のつまみに最高!!焼き鳥好きの方には、是非とも一度、訪れてほしいと思います。

今治の特徴は、町のすぐそばに海があり、地域によっては港もあります。私の父は、海に潜って魚介類を獲る仕事をしていたので、一緒に海に出向き、サザエやアワビ、タコなどの獲物を獲ったものです。その事を今でも時々ふと思い起こし、その度にまたあの海に行きたいと思わせてくれます。

町を歩くと、ふと潮風の香りがする。そんな「わが町」です。

中村倫也さんのわが町

続いてはジョージ・ギブズ役の中村倫也さん。

鹿児島県 奄美大島。 

僕がこの島を訪れたのは今から2年半前。

ドラマの撮影だった。きめ細やかな真っ白い砂浜に、言葉では表せない色をした澄み切った海。照りつける夏の日差しが波に乱反射して、キラキラと輝いている。                                                                                       

見渡す限りの水平線の先で、空と海が溶け合っているような、そっと寄り添っているような…。なんか、微笑ましい気持ちになったのを覚えている。                                                                                   

そして何よりも驚いたのは、港の防波堤から数メートルのところで、群青色のキレイな熱帯魚がひらひらと泳いでいたこと!!                                                           

こんな人の手が加えられた場所で魚を目視できるなんて…。                              

僕の知っている東京湾ではまずありえない…。(笑)                                                          

東京生まれの僕の心に、自然というものの壮大さを教えて くれた、南の島に浮かぶ「わが町」でした。                               

 

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