2013年10月
2013年10月31日
ロンドン紀行 4日目その1
ロンドン最大規模の「ポートベロー・マーケット」へ。
映画 ノッティング・ヒルの恋人 の舞台となって有名なところですね。
こちらがその作品の劇中でヒュー・グラントとジュリア・ロバーツが出会う本屋さんです。 少し脇に入ると閑静な住宅街(高級?)のようで、かわいい家が並んでます。
進んでいくと、骨董品だったり、銀食器だったり、のお店がずーっと道に沿って並んでいます。さすが有名なマーケット。
この時はまだ9時過ぎなので、オープンしているお店も少なく、人もまばら。 しかし、11時くらいになると、店はほとんどオープンして
道はお客さんで溢れかえります。人混みが苦手な身としては、早い時間にささっと見て、ささっと立ち去るのが懸命だと思い、この行動。活気ある写真が見たい方はネットで検索を(またですが)。

気をつけなければイケナイのは、スリは当然ですが、
売り物をよく見ると、他のお店と被っているもの多数。
また値段が微妙に違うので、そういうところにも気を使いながらショッピングするのも楽しいですね。
ウロウロしていると時間も経ち、気づけば人が増えてきている。そうなると大変なのがトイレ探し(お食事中のかた失礼します)
無料の公衆トイレは滅多にないのであるとしたら、長蛇の列。
カフェやレストランでオーダーついでに入るくらいですかね。この旅で身に付けたのは、尿を貯めない技術ですかね。見つけたら入る。これにつきます、後で後悔はしたくありませんし、、すみません、話が脱線しました。
人の波から逃れるように、ロンドン中心街へ。
本日もTKTSにて芝居のチケットを手に入れる。
静けさを求めて少し歩く。公園が至る所に点在しているのは、本当にありがたいですね。小休止には、もってこいです。
近くのデリでベーグルサンドを購入し、ベンチで一休み。

※ピグマリオン4幕でイライザとフレディが、夜の街を歩き回るシーンに出てくる場所。
緑に囲まれ身も心も安らぎます。
休みながらもしっかりとフィールドワークを。
(観光ばかりのような感じですが、ね。)
橋本淳
2013年10月31日
翻訳者雑感その2 ~ロンドンのキャブ~
果たして「キャブ」はタクシーなのか、それとも馬車(辻馬車)なのか。ちなみに、「キャブ」は、もともとは辻馬車を意味する言葉だった。さっそく調べてみると、ガソリンで動くキャブが登場したのが、パリでは1899年、ロンドンでは1903年だという。となると、完全に普及するのはもう少し後ということになる ― うう、微妙。1912年に書かれた『ピグマリオン』は、もっと早くから構想は練られていたようだから、作者ショーの頭の中でイメージされているコヴェント・ガーデンで「ピィーッ!」と口笛を吹いて呼ぶのは・・・どっちだろう?
いくら考えてみても答は出ないので、「白旗」をあげて『マイ・フェア・レディ』のDVDを見てみることにした。ドキドキしながら冒頭シーンを見つめていると ― コヴェント・ガーデン ― 劇場の芝居がはねて上流の観客がぞろぞろと外へ出てくる ― あ、タクシー。あ、馬車。あ、タクシー。あ、馬車。なんと、タクシーと馬車がかわるがわるやってくる! うん、そりゃそうだろうな。ちょうど移行期なのだから。なるほど、納得。
と、納得はしたもののまだ訳せない。この「急な雨降り」のシチュエーションで口笛を吹いて「なかなか捕まらない」キャブを捕まえるとなったら、タクシーだろうと馬車だろうと、捕まった方に乗るだろう。つまり、「フレディったらまだキャブを捕まえられないの?」と言うのは「フレディったらまだタクシーも辻馬車も捕まえられないの?」ということになる。問題は、タクシーと辻馬車の両方を表わす日本語がない、ということだ。さんざん悩んで、結局、「車」という言葉で表すことにした。「まだ車を捕まえられないの?」でも、これだと「タクシー」寄りの響きになるので、完璧とは言えない。
実は、この段階で、手に入る唯一の既存訳、倉橋健先生の訳を覗いてみた。すると ― やはり「車」という言葉があてられていた。ああ、初めから参考にさせてもらえばよかった。でも、先生もきっと同じことで悩まれたのだろうな、と想像するとちょっと嬉しい。ちなみに、倉橋先生のご令嬢、祐子さんは大学院時代同じゼミに所属し、「親の顔に泥の塗り合い」(注・僕の父はシェイクスピアの小田島雄志)と言いながら切磋琢磨した仲。彼女は今ではアメリカ、オハイオ州のKent State大学の先生になっている。
『ピグマリオン』は1912年に執筆、ロンドン初演は1914年だった。(ウィーン、ベルリン、ニューヨークでそれぞれ1913年に上演されていたが、ロンドン初演は主演女優パトリック・キャンベルが自動車事故にあったため上演が遅れてしまった。ここでも自動車の存在が問題になっていた!)その後、ショーは何度かこの作品に加筆・修正を施している。1938年の映画の脚本にも関わった。そして、1941年に『ピグマリオン』の決定版(Authorized Version)が完成する。今回の舞台の台本はこの版を訳したものだ。どうやら、イライザが「ベッキンガンちゅうでんにやってくれ」と言ってタクシーに乗る場面はかなりあとから書き加えられたものらしい。ここを指して「映画のスクリーンやよほど設備の整った劇場でないと上演できない場面」とショー自らが但し書きをしている。
今年の3月、久しぶりにロンドンへ行った。80年代の学生の頃から何度か訪れているが、いまだにロンドンのタクシーに乗るとついわくわくしてしまう。黒いオースチン、通称ブラックキャブ。最近は真っ黒とは限らず広告などがペイントされているものもあるが、それでもブラックキャブ。もっとも、ちょっと贅沢なのでそうしょっちゅう乗るわけではない。旅行の最終日、せっかくだから、ホテルで「空港までのタクシーを頼む」と言ったところ ― ぴかぴかのメルセデス・ベンツが来た! いわゆるロンドンタクシーではなくホテルが契約している会社の車だという。ちょっとがっかり。だが、乗ったら、ラッキー!なんという爽快感! 初めてタクシーに乗った花売り娘の気持ちがちょっとわかったような気がした。
と、翻訳の話をしようと思ったのに、最初のところで躓いた話を最初に話して躓いてしまった。肝心のコクニー(ロンドン訛り)のことを話さなければ・・・
小田島恒志
2013年10月24日
新国立劇場マンスリー・プロジェクト参加者募集開始!
新国立劇場では「マンスリー・プロジェクト」と題して、演劇講座やトークセッション、ワークショップ、リーディング公演などのイベントを、毎月実施しています。
このたび、11月22日(金)と24日(日)に、ジェローム・キルティ作「ディア・ライアー」より、その一部をリーディング形式で上演します。
本作は、バーナード・ショー作「ピグマリオン」が初演された際に主役イライザを演じた女優パトリック・キャンベルと、バーナード・ショーとの40年に渡る往復書簡を基に描かれた作品。
「ピグマリオン」にも出演する春風ひとみ、水野龍司の2人が演じます。
参加者募集中です!
<開催概要>
リーディング公演 ジェローム・キルティ作「ディア・ライアー」より
日時:11月22日(金)19:00、24日(日)18:00
会場:新国立劇場 中劇場
演出:宮田慶子
出演:春風ひとみ、水野龍司
<参加方法>
入場は無料です。ただし事前申込が必要です。
応募期間:11月11日(月)まで
お申込みはこちらから
※1プロジェクトにつきお一人様1回の応募とさせていただきます。
※先着順に受け付けますので、定員に達した場合は締切日より前に応募を締め切ります。
マンスリープロジェクトの詳細情報はこちらから
お問い合わせ:新国立劇場 情報センター 電話03-5351-3011(代)
2013年10月22日
ロンドン紀行3日目 その3
天気のよいなか、散歩もかねて、
オススメの場所へ。
本屋さん『サミュエルフレンチ』
ここには沢山の演劇に関する本が。入ってみると、こじんまりとした可愛い店内。雰囲気は小さな図書館。机や椅子もあり、役者さんらしき数名が本とノートを机いっぱいに広げて必死に勉強していました。
せっかく来たからには何か購入しようかと思い、
棚をAからZまでグルッと見てまわる。
選んだのは、もちろん「ピグマリオン」、それとハロルド・ピンターの「温室」(昨年出演した新国立劇場の作品)。
え?読めやしないのになぜ買った?ですか?
そうです、全く読めません。
しかし、日本語に訳された台本が手元にあるので、それとこの原文を照らし合わせてみることが出来る。何か行きづまったときなどにこれが効果的なのです。
日本語になっていると、少しまわりくどかったり、ニュアンスが微妙に違かったりで、分かりずらかった場所が、案外原文を見ると、すっと解決する事があるのです。ああ、こんなに直接的に言っているのか、とか、ここの文節は繋がっているのか、とか。僕にとってのお助けツールとして。ですね。
まぁ半分は自分へのお土産となっている気もしますが。
気づけばお芝居の開演時間が迫ってきていたので、劇場へ向かう。
New London Theatreへ。
演目は「WAR HORSE」
映画版はスピルバーグが映画化している「戦火の馬」ですね。
いや、すごい。
なにがすごいって。馬の表現が。
舞台ではさすがに本物の馬は出せない
この舞台では2人で大きな馬のギミックを操って表現している。(ぜひネットでwar horseと検索してみてください、画像が出てきますので。)
その機構はもちろんすごいのですが、それよりなにより、
表現力
本当にそこに命ある馬が存在しているのです。
動き・呼吸・鼓動
モノであるはずのものが、命ある生物になっているのです。
シンプルなセットがさらに客のイメージを広げます。
演劇はいいですね、本当に。無限の可能性を感じます。
あっという間の時間でした。
劇場を出ると、外は真っ暗。さすがに11時くらいになると、街には酔っぱらったおじさま(昼間は英国紳士)達が、大声で大ハシャギ。
うう、恐怖です。いきなり絡まれますし。身体に彫られたものがチラチラ見えるし、
「HEY!!BOY!!」
と何人に声を掛けられたか・・多すぎて覚えていません。
肌寒く、暗い道をササッと歩き、電車で郊外へと、帰途につく。
その手には缶ビール。
いい一日でした。
橋本淳
2013年10月18日
ロンドン紀行 3日目 その2
グローブ座を後にして、テムズ川沿い西へと歩く。
天気もよくて風もあり、気持ちのよい気候。散歩にはもってこいですね。
そして、次の目的地『テート・モダン』(近代美術館)に到着。
デデーン!!
と、存在感のある色味と大きさ。遠くからでもはっきりと分かりました。
中に入ると、広い広い。
内装も素敵です。
(またそんなものを撮影・・)
絵画やアート、沢山並んでいます。
ほとんど無料で見られるようです。(寄付制)
一角では、ギャラリーもあり、そこは有料でした。
(あとで分かったことなのですが。実は僕は気づかずに、順路の出口のほうから入ってしまったらしく、払わずに見れてしまいました・・・。ごめんなさい。本当に気がつかなかったのです。どうか貧乏な旅人ゆえ許してください。)
居心地もよくてずっと居てしまいそうなのですが、
次の予定のために、出発。
さらにテムズ川沿いを西へ。
川辺でお茶をしたり、のんびしている方が多いですね。
続いて見えてきますは、『ナショナル・シアター』ロンドンの国立劇場。
この手前にある赤い建造物がなんなのかは、すみません、全く分かりません。
なかに入るとカフェ等があったりと、オープンな劇場という印象。
この後は、新国立劇場のスタッフさんに、「行った方がいい」
とお勧めされた場所へ.。。。
橋本淳
2013年10月17日
翻訳者雑感その1 ~G.B.ショーとの出会い~
『ピグマリオン』の翻訳を担当した小田島恒志です。これを書いている今、新国立劇場の隣の稽古場で稽古していた『エドワード二世』が一足先に幕を開けました。翻訳は河合祥一郎さん、僕の幼稚園の1年先輩です。昨年『るつぼ』の翻訳を担当したのは水谷八也さん、僕の同僚にして英米演劇翻訳界の先輩です。この身近な二人が専門家として実に知的で面白いブログを連載執筆されていました。だからあなたも ― と、制作さんに言われて、「はい、わかりました、書きます」と言えないのはどうしてでしょう? それは、僕がへそ曲がりだからです。そして、へそ曲がりだからショーを翻訳したのです。説明しましょう。(あ、結局書いている・・・)
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ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw 1856-1950)という作家のことを初めて知ったのは大学3年生の時、まさに『ピグマリオン』を読む授業でのことだった。もっとも、ミュージカル映画『マイ・フェア・レディ』は小学校の頃から何度かテレビで見ていたけれど、ああ、オードリー・ヘップバーンきれいだな、とか、う~ん、どれもみな素晴らしい曲だな、とか思いながら、そのシンデレラストーリーにうっとりするばかりで、作家のことなどまったく意識していなかった。ついでに言っておくと、教室でよく使う小ネタに『ローマの休日』と「ローマ字」の共通点は? というのがある。答え ― ヘップバーン。このHepburn という名前を日本人は目で読んで「ヘップバーン」とし、耳で聞いて「ヘボン」だと考えた。そう、ローマ字(と明治学院大学)を創設したヘボンさんはヘップバーンさんでもあるわけだ。おっと、頭がすっかりヒギンズ・モードになっていたので、ついつい言葉の音にこだわってしまった。失礼。
さて、大学3年生の時、現在代々木ゼミナールの人気講師・佐藤慎二や写真家・吉野正起らとともに飲酒の合間に授業、もとい、授業の合間に飲酒、いや、とにかく教室になんとなく顔を出すのんべんだらりとした毎日だったが、ショーのことを知った時には自分の中で軽い衝撃が走った。『ピグマリオン』を読む前の話である。花売り娘の発音を矯正する音声学者の話、という設定だが、作者ショー自身、言葉の音とスペルにこだわった、という紹介があった。その例として聞いた話が強烈だったのだ。「魚」fish (フィッシュ)という単語がある。「f」は「フ」、「i」は「イ」、「sh」は「シュ」と読むからフィッシュ。これは誰も疑問に思わない。じゃあどうして、「フ」なら「f」、「イ」なら「i」、「シュ」なら「sh」と決まっていないのか。例えば、「笑う」laugh(ラフ)の「gh」は「フ」、「女性たち」women(ウィミン)の「o」は「イ」、「駅」station (ステイション)の「ti」は「シュ」と発音するのだから、ghoti と書いて「フィッシュ」と発音してもいいではないか ― とショーが言っている、と言うのだ。
これを聞いた第一印象は ― なんてへそ曲がりなことを言う人だろう ― だが、へそ曲がりな僕にはツボだった。そして、いよいよ『ピグマリオン』を読んでみると ― あれ? 『マイ・フェア・レディ』の「うっとり感」がない。え? やるなぁイライザ、そうきたか! いい意味で裏切られた。それまで文学に対しナイーヴだった僕は、男と女の物語はロマンティックなハッピーエンドで終わる(か悲痛な悲劇で終わる)ものだと思っていたので、そうなることを拒むようなこの展開は、やはり作者がへそ曲がりだからなのだろうと思われた。
さらに、授業では戯曲だけでなく序文と後書きも読んだのだが、この後書き(のへそ曲がりぶり)が秀逸だった。初演時の演じ方のせいで、観客にロマンティックなハッピーエンドだという印象を与えたことに対する反論として作者が書き足した「後日物語」だという。
物語の続きは、わざわざ芝居にしてお見せするまでもないだろう。それどころか、我々の想像力が怠惰にも、ロマンスという店主が必ずしもあらゆる物語にフィットするわけではない「ハッピーエンド」仕立ての服ばかりを取り揃えている古着屋の安い吊るしに依存して、枯渇しているのでなければ、語る必要すらないだろう・・・
なんだこのへそ曲がりな文章は・・・! おかげでますます惹かれていった。
その後、文学を学び、ショーのこともいろいろわかって来ると、少々(←ごめんなさい、洒落のつもり。しょうもない。)見方が変わってきた。それまでの19世紀の演劇が、音楽とスペクタクルで盛り上げてロマンティックなハッピーエンドで観客をうっとりさせるメロドラマ(メロディドラマ)が主流だったのに対し、演劇で現実を、現実のあり方を、現実社会の問題を観客に突きつけるという近代リアリズム演劇の始祖がイプセンであり、その姿勢に倣ってイギリスでそれを始めたのがショーだと知った。確かに主流に逆らえばへそ曲がりに見えるだろう。だが、逆に「うそ」が主流の中で「ほんと」を叫ぶのはどうなのだろう。王様は裸だ、と声をあげるのは・・・そうか、へそ曲がりというのは正直者のことなんだ。うん、納得。
と、勝手に自分の性格を是認するような結論に達した青春時代。めぐりめぐって30年後、『ピグマリオン』上演のための翻訳の機会を与えられた。おお、なんとロマンティックな展開だ、嬉しい、ハッピー。あれ? 本当はロマンティシストだということを露呈してしまったか。だが、いざ翻訳作業に取り掛かると、訳しにくいという厳しい現実を突きつけられ、リアリストに戻らざるを得なくなった。トホホ。
2013年10月11日
ロンドン紀行 3日目 その1
本日も目覚めが良く5時に起床。
せっかく早く起きた事だし洗濯を。
洗濯機も乾燥機もあるなんてなんて恵まれているのだろう・・ありがとうございますSさん(アパートの持ち主)
表記が分からずとりあえずダイアルを回してみる。
グワングワンとケタタマしい音をたてながら回り出す。なんとか動いて良かった・・。
ここからがアナログとデジタルのバトル。
1時間以上回りっぱなしで止まる気配のない洗濯機。
電源をオフにしても扉のロックが空かない・・・
なんてことだ、替えのパンツ達が中で回っているのに、助けを求めているのに、無力な僕は窓から覗くことしか出来ないのだ・・。かれこれ数十分戦っていたであろう。もうパンツを買いに行こうと諦めかけたその時、灯台下暗し、小さい赤いポッチが。
ん?(押す)
カチッ(空く)
すぐ目の前にあったのです。すぐそこにあったのです。ボタン。
(このあと乾燥機でも似たような奮闘記があるのですが割愛します・・・)
ふぅ・・・。
気を取り直して3日目。
とても気持ちのよい快晴です。
今日はロンドンの南側の有名スポットをまわります。
まずはおなじみTKTSにて、夜観る芝居の当日券を購入。
そして電車でテムズ川を渡り、グローブ座へ。
シェイクスピアが活躍したエリザベス朝時代の劇場をそのまま持ってきたような劇場です。
外観もさることながら、中も素敵です。
ここでお芝居を観る時間は、なかったので中を回る見学ツアーに参加。
ガイドさんの早口な英語には全くついていけなかったので、勝手にウロチョロしていると(ホントはダメですよ)、ステージでこれから本番を迎える役者さんと演出家さんがリハーサルをしている。
さすがに写真は自粛しました、なにせ緊張感がヒシヒシピリッと伝わってきましたし。その横では、陽気そうな男優さんが声を出しながらストレッチしている。マイペースな人はどこの国にでもいることがよく分かりました。(いい意味ですよ)。
今度来る時は、シェイクスピアをグローブ座で観る事を誓いながら、
その場をあとに。
橋本 淳
2013年10月5日
立ち稽古が始まりました!
いよいよ本読みも終わり、昨日から立ち稽古が始まりました。
立ち稽古のための準備がととのった大きな稽古場に移ったので、雰囲気をつかむために立ち稽古の前に全幕本読みをしました。
本読みと言っても、俳優の皆さんは自分が登場するシーンになると稽古場の演技エリアの椅子や床に座ったり、台本を持ち動きながらセリフを言っています。
ただ机に座ってセリフを言っている時より、動き始めたらみないきいきしてきました。
「ピグマリオン」の設定は、20世紀初頭のロンドンです。
花売り娘のイライザが生活する下町にはさまざまな職種の人々が登場します。
でも台本ではどんな役と特に指定はありません。
昨日から稽古場に、靴屋、香水売り、肉屋、占師、乞食、酔払いなど、いろんな登場人物のイメージ画が壁に貼りだされました。
出演者のみなさんは、自分の役がどんな衣裳なのかとのぞいています。
画を見た後はイメージが膨らんで、本読みの時よりキャラクターがくっきりしてきました。
写真は先日の衣裳打合せの様子です。
演出家、演出助手、衣裳デザイナー、衣裳製作会社の担当者、衣裳担当の演出部が参加して、デザイン画を見ながら打合せしています。
今回の出演者は26人もいるので、衣裳デザイナーの半田さんがこんなにたくさんの画を描いてくれました。
机に並べるとこんなになります。
「ピグマリオン」はイライザが街の花売り娘から貴婦人へ大変化するところも見どころです。
石原さとみさんが、生まれ変わる姿をお楽しみに!
2013年10月4日
11月20日(水)シアター・トーク開催!
「ピグマリオン」11月20日(水)14:00公演の終演後に、シアター・トークを開催します!
キャストの石原さとみ、平 岳大、小堺一機、演出の宮田慶子が登壇し、公演に関するトークを繰り広げます。
「ピグマリオン」公演期間内のチケットをお持ちの方はどなたでもご入場いただけますので(入場無料)、どうぞご期待ください。
★「ピグマリオン」シアター・トーク★
日時:2013年11月20日(水)(14:00開演)公演終演後
会場:新国立劇場 中劇場
出演:石原さとみ、平 岳大、小堺一機、宮田慶子
司会:中井美穂
料金:無料(本公演チケットをご購入の方に限ります)
入場方法:演劇「ピグマリオン」公演期間内のチケットをご提示ください。
※ただし満席になり次第、ご入場を締め切らせていただくことがあります。
お問合せ:新国立劇場 営業部 03-5351-3011(代)
チケットのお問合せ:
新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999
Webボックスオフィス http://nntt.pia.jp/event.do?eventCd=1315658
2013年10月4日
ロンドン紀行 2日目 その4
劇場をあとにし、次に向かった場所は……、
【バッキンガム宮殿】(劇中では、イライザが何度も「ベッキンガンちゅうでん」と言っています)
そう、イギリス王宮です。残念ながら、衛兵交替式は時間的に見れなかったですが、間近でこれを見られただけで大満足です。足もかなり疲れていたので、宮殿の目の前で、のんびり座って時間を過ごす。しかし、凄い観光客の数で、ひっきりなしに人が来ます。(ここではさほどエピソードもないので少し時間を飛ばします)
この日はひたすら街歩き。
ものすごく美味しくないサンドイッチを片手に練り歩きます。
通りの至る所に、レンタサイクルや自転車を止めておく柵のようなものが見受けられます。(自転車乗りの僕にとっては凄く羨ましいのです。スタンドがついていないものなので、止めやすいだろうなと心底思います)
キョロキョロと色々見回す、オノボリサン状態。
日本に来た外国の方が自動販売機を珍しがる気持ちよろしく写真をパチパチと撮りまくる。
ポストも可愛らしい。
(何故そんなものを撮るの?と現地の方に思われながらも)
有名なロンドンバス。目が覚めるような鮮やかな深紅。街に映えますね。
パフォーマーの方。
どういう構造になっているのか目を凝らしましたが、全く分からず、教えて欲しいものです。失礼ながら遠巻きにパチ。
2日目は歩き過ぎにつき、
足が棒になり、鉛のように重くなる。
そんなこんなで早めの就寝。
3日目からは、曇天が多いロンドンには珍しく晴天に恵まれたので、
次回からは鮮やかな風景をお届けします。
短いですが、今回はここまで。
橋本淳