戯曲があって、演出家がいて、俳優が演技する、というオーソドックスな演劇のなかで、その中心に位置するのが演出家。
演出家の役割は、例えていうならば、「オーケストラにおける指揮者」であり、「演劇というレストランで最高の料理を提供するシェフ」であり、そしてまた、「知と技術を結集した建築物の現場総監督」であったりします。近年、上演を重ねるごとに、より充実した舞台をつくりあげている、期待の演出家三人(小川絵梨子、森新太郎、上村聡史)にスポットをあて、それぞれが自ら選んだ三本を上演します。まさに演出家の企みが舞台で浮き彫りになる、刺激的なシリーズ企画です。