新国立劇場では「日本の演劇がどのように世界の演劇と出会い進化してきたか」を探るべく演劇史に大きな足跡を残す海外戯曲の上演を重ねてきましたが、シリーズ[JAPAN MEETS・・・]の第8弾として、世界的に有名なミュージカル『マイ・フェア・レディ』の原作である『ピグマリオン』が登場します。
ノーベル賞作家であり、英国ではシェイクスピアに次ぐ上演回数を誇るバーナード・ショー。ギリシャの伝説にあるキプロス島の王であり彫刻家でもあるピグマリオンの話をベースに描かれた本作は、1913年ウィーンで初演、ロンドンでは14年に上演されました。
自立した女性として生まれ変わったイライザが、ヒギンズ教授の元を立ち去り、生活力はないけれど自分を愛する善良なフレディを選び出て行くラストシーンは、『マイ・フェア・レディ』でイライザが最終的にはヒギンズの元へ戻るロマンティックなラストと大きく違います。
原文の副題にはA Romance in Five Acts(五幕のロマンス)とありますが、一人の女性の内的成長、それをとりまく社会に対する風刺も効いたロマンス喜劇として描いたバーナード・ショーのシニカルな視点に、演出の宮田慶子がどう取り組むか期待されます。
ロンドンの下町に住む花売り娘のイライザは、ひょんなことから言語学者のヒギンズ教授と出会う。音声学の権威で、発音を聞けばどこの出身かすぐにわかってしまう天才的な才能をもつヒギンズは、イライザのひどいなまりや粗暴な態度にあきれる一方、このままでは一生底辺の生活から這い上がれないが、私にかかれば上流階級の婦人のように仕立ててみせると言い残す。
その翌日、イライザはヒギンズのもとを訪れ話し方を教えてくれと頼む。面白い実験材料が来たと思ったヒギンズと友人のピカリング大佐は、イライザを舞踏会デビューさせ、スラム街出身をうまくごまかせるかどうかの賭けをし、イライザを家に住まわせ面倒をみるのだが・・・・・・。
「OPUS/作品」(9月公演・小劇場)、「エドワード二世」(10月公演・小劇場)、「ピグマリオン」(11-12月公演・中劇場)、「アルトナの幽閉者」(2014年2-3月公演・小劇場)の四作品の特別割引通し券を発売します。(「ピグマリオン」S席・他作品A席)
一般:21,000円 (正価24,150円)
会員:18,900円 (郵送申込、先行販売期間)、19,950円(一般発売日以降)
2013年6月23日(日) 前売開始
会員先行販売期間:2013年6月2日(日)~ 6月19日(水)
新国立劇場ボックスオフィス
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