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トゥーランドット
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トゥーランドット

氷のような姫君の心を溶かす愛。プッチーニの大スペクタクル・オペラ

トゥーランドット

あらすじ

伝説時代の中国・北京。絶世の美女だが冷酷なトゥーランドット姫の夫となる条件は3つの謎を解くことであり、解けなければ斬首される。誰のものにもなりたくない姫に、全ての謎を解いた王子カラフは、翌朝までに自分の名前を姫が当てれば死ぬことを約束する。姫はカラフの名を知る奴隷リューを拷問するが、カラフに片思いするリューは口を割らず自害する。真実の愛に目覚めた姫はカラフの名を愛だと叫び、二人は抱き合う。

トゥーランドット

残酷無比な姫君の呪いがとける時

プッチーニのオペラに登場するヒロインたちの多くが愛に生きる心優しい女性である中、トゥーランドットは唯一、「氷のような姫君」と呼ばれる残酷な女性です。彼女の出した謎が解けずに処刑された王子は数知れず、しかも処刑を命じる時の姫は喜びにあふれているというのです!
彼女が他のプッチーニ・オペラと同じリアルなヒロインだと思うと、その恐ろしい行いは到底受け入れられません。もう一人のヒロインである女奴隷リューに同情が集まるのも無理はないでしょう。でも実は、「トゥーランドット」の原作は18世紀に書かれたゴッツィの“寓話劇”であり、その元ネタは『千一日物語』という説話集です。「トゥーランドット」の物語には、おとぎ話から受け継がれてきた象徴的な意味合いが含まれているのです。
そもそもトゥーランドット姫は、なぜこのような掟を定めたのでしょう?その理由は第2幕で初めて姫が登場する場面のアリア「この宮殿で、幾千年もの昔」の中で語られています。何千年も昔、この国を統治していた若くて清らかなロ・ウ・リン姫は、外敵であるダッタン人に惨殺されました。祖先の姫の怨念がトゥーランドットに取り憑いていたのです。彼女にかかっていた呪いはカラフ王子のキッスでとけ、トゥーランドットは人を愛することができる一人の女性に戻ります。ただ、呪いがとけた姫はその後、カラフ王子と末長く幸せに暮らすことができたのでしょうか…?

Digest Movie

  • 【作曲】ジャコモ・プッチーニ/1920~24年 フランコ・アルファーノ補筆
  • 【原作】カルロ・ゴッツィ『トゥーランドット』
  • 【台本】レナート・シモーニ/ジュゼッペ・アダーミ(イタリア語)
  • 【初演】1926年4月25日/ミラノ/スカラ座
  • 【制作】新国立劇場/東京文化会館2019年
  • 【構成】3幕/約2時間
  • 【演出】アレックス・オリエ
  • 【美術】アルフォンス・フローレス
  • 【衣裳】リュック・カステーイス
  • 【照明】ウルス・シェーネバウム
  • サロメ
  • トスカ
  • ドン・ジョヴァンニ
  • トゥーランドット
  • オテロ
  • 魔笛