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サロメ
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サロメ

妖艶に舞ったサロメが求めたものは…官能と倒錯の衝撃作!

サロメ

あらすじ

紀元30年頃、領主ヘロデの宮殿。ヘロデの寵愛を一身に受ける義理の娘サロメは、庭の古井戸に幽閉されている預言者ヨハナーンに関心を持ち、衛兵隊長ナラボートに連れ出すよう命ずる。ヨハナーンは、サロメにキスを求められるが、拒否して古井戸に戻る。ヘロデに何でも望みの褒美を与えると舞をせがまれたサロメは、7つのヴェールを裸身にまとい、妖艶な踊りを披露する。舞い終えたサロメが要求した褒美は、ヨハナーンの首だった。

サロメ

純粋な欲望に突き動かされたサロメ

サロメの年齢は定かではありませんが、新約聖書からオスカー・ワイルドの原作まで見渡して分かるのは、彼女は「少女」であるということです。まだ精神的にも幼いサロメ。彼女の環境はあまり良いとはいえません。母親の再婚相手ヘロデ王は、いつも彼女のことをいやらしい目つきで見つめています。でも、その執拗な視線を嫌がっているサロメ自身は、これまで誰かに対してそのような執着を持ったことはありませんでした。
サロメが初めて惹かれたのが預言者ヨハナーンです。しかしヨハナーンはサロメを拒絶します。彼の口からは、ヘロデ王とサロメの母親ヘロディアスの不道徳を糾弾し、救世主の教えを説く言葉しか発せられません。ここで興味深いのは、二人のうちどちらも相手の言葉に耳を貸そうとしないことです。サロメはヨハナーンの美しさに夢中になっても、彼の説教には全く関心を持ちません。ヨハナーンもそうです。まだ若いサロメは彼女自身何も悪いことをしていないのに、一方的に「主に選ばれしものに近づくな」と拒絶されるのです。
ダメと言われるものほど欲しくなる。これは子供の論理です。サロメに道徳を教えてくれる人はいませんでした。なぜだか分からない強烈な欲望がサロメに、どのような手段を使ってもヨハナーンを手に入れるよう命じたのです。しかし、銀の盆に乗った愛しいヨハナーンの頭を抱え、唇にキスをした時サロメが感じたのは、本当に愛の苦さだったのでしょうか?

Digest Movie

  • 【作曲】リヒャルト・シュトラウス/1903~05年
  • 【原作】オスカー・ワイルド『サロメ』
  • 【台本】ヘドヴィッヒ・ラッハマン(ドイツ語)
  • 【初演】1905年12月9日/ドレスデン/宮廷歌劇場
  • 【制作】新国立劇場2000年
  • 【構成】1幕/約1時間40分
  • 【演出】アウグスト・エファーディング
  • 【美術・衣裳】ヨルク・ツィンマーマン
  • 【振付】石井 清子
  • サロメ
  • トスカ
  • ドン・ジョヴァンニ
  • トゥーランドット
  • オテロ
  • 魔笛