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広島研修レポート 演劇研修所第15期生 朗読劇 『少年口伝隊一九四五』


 tls平和記念公園.jpg▲広島・平和記念公園

朗読劇『少年口伝隊一九四五』演劇研修所第15期生の広島研修レポートをお届けします 

8月5日(木)に初日を迎える、朗読劇『少年口伝隊一九四五』で初めての舞台を踏む15期生たちは、その研修のため、舞台となる広島を訪れました。

2019年から演劇研修生のために新たに始まった「全日本空輸株式会社による新国立劇場若手俳優育成のための国内研修事業支援」によるご支援のもと、感染対策を万全に行い、6月28日(月)~7月1日(木)まで、4日間の研修が実現しました。

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▲羽田空港にて

初日は、平和記念公園にて、公園内の原爆ドームや原爆の子の像、慰霊碑などを見学しました。

その後、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館にて、亡くなられた方お一人お一人の名前や遺影を拝見し、弔いの時間を過ごしました。

広島平和記念資料館は、今回の研修の大きな目的地の一つです。

被爆された方の言葉や遺品、高熱火災の遺物、そしてその後の広島の復興や現在の核兵器について、広島の被爆体験が多角的に展示されています。

研修生もときに涙を流しながら真剣に見入っていました。

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▲原爆死没者慰霊碑


二日目は、本川小学校平和資料館、袋町小学校平和資料館、旧広島大学理学部校舎などの被爆建造物を訪れ、焼け焦げた柱や扉、救護所として使われていた際に書かれた壁面の伝言板など、建物に残る被爆の跡を見学しました。

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▲(写真左)本川小学校平和資料館 (写真右)袋町小学校平和資料館



作中の地名や、比治山橋、相生橋などの橋、川を実際に辿りながら広島市街を歩き、目的地は比治山です。
比治山では、多聞院や陸軍墓地を訪れ、最後に『少年口伝隊一九四五』の台本を朗読しました。
実際に自分たちの足で現地を歩き、その空気を五感をいっぱいに使って感じることで、
作品に出てくる、「比治山の松の小枝が揺れている」といった一つ一つの台詞に対しても、より鮮明にイメージが湧くようになったようです。


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▲比治山での朗読


三日目は、呉市を訪れ、海軍や海上自衛隊などの資料館をまわり、艦船を見学しました。


大和ミュージアムでは、呉の街と造船、海軍について触れながら、呉の戦前、戦中、戦後の歴史を

俯瞰してみることができます。

海上自衛隊史料館では潜水艦についての展示を見学した他、観光船に乗り呉湾での艦船巡りにも参加しました。

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▲(写真左)大和ミュージアム (写真右)海上自衛隊呉史料館


最終日には、宮島を訪れ、広島の代表的な観光地である厳島神社を参拝し、広島の人々が愛した自然と神聖な空気を、身体いっぱい感じることができました。

日本の新劇発祥の地ともいわれる築地小劇場を代表する役者であった丸山定夫は、広島での慰問演劇の最中に被爆し、広島で没した方です。宮島では、丸山定夫の最期の地である存光寺も訪問しました。

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厳島神社


広島での研修の体験を存分に生かし、その成果として、演劇研修所第15期生は、8月5日(木)~8日(日)まで朗読劇『少年口伝隊一九四五』に挑みます。

今後もホームページや各種研修所SNS等で、公演の様子をお知らせいたします。

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原爆ドーム前



★公演情報 詳しくはこちらをご覧ください。

※チケット販売は終了しております。ご了承ください。


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