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研修生による〈アリアをもっと楽しむ秘訣!〉連載④『ストリート・シーン』より「独りぼっちな住まい」『LE PROMESSE 2021~アリアコンサート~』



新国立劇場オペラ研修生によるLE PROMESSE 2021~アリアコンサート~では、各自が自身のレパートリーとなるオペラ作品やアリアについて研究を深め、研修を積んだ成果を皆様にご披露します。
現在、研修生たちは11月21日の公演に向けて、本格的にリハーサルを重ねています。

連載で、各自が歌う曲目について、研修生自身が皆様にその魅力や楽しみ方をご案内しています。

本日ご案内させていただくのは、鳥尾 匠海(第22期生)です。


研修生による〈アリアをもっと楽しむ秘訣!〉

オペラ『ストリート・シーン』より「独りぼっちな住まい」


K.ヴァイルが作曲したこのオペラは、〈アメリカン・オペラ〉と副題が付されていることからもわかるように、ヨーロッパの伝統的なオペラの形式(例えばヴェリズモ)とアメリカで発展した音楽語法―ゴスペル、ジャズ、ブルース―を融合させた作品です。

時は20世紀前半、耐えがたい暑さのマンハッタンを舞台として、ドラマティックに展開していく二日間の出来事を描いています。


カプラン家のサムはモーラント家のローズに恋をしています。モーラント家の隣人たちは、モーラント家のことをいろいろと噂し始めます。サムはひどく動揺し、陰口を叩く彼らを非難して、暴言を吐いてしまいます。


今回演奏するのは、寂しさに打ちひしがれたサムが身を切るような孤独感を吐露する場面でのアリアとなります。


鳥尾匠海 TORIO Takumi テノール

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東京藝術大学卒業。『イオランタ』アリメリク役、『悩める劇場支配人』ジェリンド役、『ジャンニ・スキッキ』リヌッチョ役、グッチョ役で出演。レパートリーに『フィガロの結婚』ケルビーノ。


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オペラ研修所試演会『ジャンニ・スキッキ』より(2021年7月公演)〈リヌッチョ役〉     撮影:平田真璃

 

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