演劇研修所ニュース
修了者からのメッセージ
演劇研修所(NNTドラマ・スタジオ)修了者からのメッセージをお届けしています。
出演情報一覧とあわせて、ぜひお楽しみください。
最新号 2026年5月20日(水) 更新
2026年5月号
「近代能楽集」に挑戦します、演出として
―第4期修了 白川哲次(しらかわ てつじ)

2023年から突如台本の執筆を開始し、上演に向けて研修所の修了生と共に演劇サークル「project52」を立ち上げた。(劇団とは意地でも言いたくない。)
拙作「キュイケ」の1年かけてのクリエーションの傍ら、今年の正月に思いもよらぬ形で初めての外部演出の仕事を頂いた。
三島由紀夫の「近代能楽集」から「班女」と「弱法師」を上演する。現在、絶賛稽古中である。
しかし、一体いつから自分は演出家になったのだろうと甚だ疑問ではある。
しかし不思議なものでプレッシャーや緊張はなく、稽古場をリードしている自分がいる。演出としての実績なんて全くないのに俳優たちは僕の言葉を信じて果敢に挑戦してくれている。
全く有難いのと同時に恐ろしいことだと思う。
三島の言葉を立ち上げるのと同時に俳優たちを輝かせるという使命に悩みながらも喜びを感じつつ、稽古場の空間を見つめている。
果たして、新米演出家もどきに何が出来るのか。
それは劇場で確かめて頂きたい。
『班女/弱法師』
会場:SUBTERRANEAN
2026年6月11日(木)〜14日(日)
『架空が呼んだ』5月27日〜31日
―第15期修了 須藤瑞己(すどう みずき)


約10年、自分の作品を発表していませんでした。だからもう、ほぼ初めてみたいな気持ちで今回演劇を1から作っています。
動き出しのきっかけは、大学時代の同期と新国の同期・福士永大が、ほぼ同時期に「何かしよう」と声をかけてくれたことでした。この2人がいなければ、重い腰は上がらなかったし、この作品は生まれていなかったと思います。数年前に脚本を書くことと向き合うために戯曲セミナーで80分ほどの本を書いたりもしていましたが、表に出すことはしていませんでした。今回その時とはまた別のものを書きましたが、核のところで近い感情を扱っていて、自分が前に進むためには必要な創作のような気もします。形になろうとしているのはひとえに仲間の存在のおかげです。
今作は、超個人的な俳優と作家についての物語です。多くの皆さんに届きますように。
会場:ひつじ座
2026年5月27日(水)〜31日(日)
『日沼通信5月号』
―第15期修了 日沼りゆ(ひぬま りゆ)

15期の日沼りゆです!
ただいま、日本文藝家協会創立百周年記念 文士劇『風と共に去りぬ』に演出助手として関わっております!文士劇とは、作家が小説家や新聞記者などの文学者が中心となって上演するアマチュア演劇のことで、以前は三島由紀夫や石原慎太郎、井上ひさしもやっていたそうです。
錚々たる作家の皆さまのクリエイティブさが発揮された楽しい稽古期間でした!本番も何が起こるのか...とっても楽しみです!!
また来月号で投稿できたらと思いますが、14期の伊藤麗さんの企画で、7月10〜12日に『LOVE YOU ALL 元年』、8月14〜16日に『父と暮せば』を演出します!
お気に留めていただければ嬉しいです!
あと、世界一詳しい日沼りゆのホームページができました!!
https://hinumariyu.studio.site
よろしくお願いします!!
文士劇『風と共に去りぬ』
会場:紀伊國屋ホール
2026年5月23日(土)・24日(日)
『居場所・ドラマの基礎と応用』
―第19期修了 森 唯人(もり ゆいと)

居場所を失いました。
修了して1ヶ月、3年間過ごした同期や講師の方々、実習室、講義室1、何もかもが少し遠い存在になっています。
そして、生活はお金を稼ぐこと。
でも、それでも、落ち着いて息をつかなくてはいけない。
この『居場所・ドラマの基礎と応用』という作品集は引き伸ばしたり縮めたりして、「息をつく」を見つける時間かなと僕は思います。
作品は全部で23作品です。
AプログラムとBプログラムに分かれており、どちらも100分ほどの上演になると思います。
ご興味があれば是非劇場に足を運んでみてください。
演劇作品集『居場所・ドラマの基礎と応用』
会場:シアター711
2026年5月19日(火)〜24日(日)
バックナンバー
2026年4月号
舞台ってやつは
―第10期修了 岩男海史(いわお かいし)

17歳で初舞台を踏んで、21歳で新国の研修所に入り、修了してから2024年までの間、計50本以上の舞台に出演しました。
多けりゃ良いってもんでもないし、カウントしたくないほど無茶くそな現場もあったけど、とにかくたくさん舞台を頑張った。
そんな中、突如ポーンと舞台から離れていた僕は、6月に2年ぶりの舞台出演をする。
先日プレ稽古があったのだけど、めちゃくちゃ緊張した。
みんなが見てるなか、本番でもなければリハーサルでもない、ただ実験のような形で表現を晒して、あーでもない こーでもないと話し合う。
なんて恥ずかしいのだろう!!!
そうだ、舞台ってこうやって作るんだった。すげえや。
そして何より、めちゃめちゃ贅沢な時間の使い方だなと感動した。
来月から1ヶ月間、恥にまみれた稽古の期間が始まる。怖い!怖い!ちょっと楽しみ!!!
新国の研修場を修了して10年近い日々が経つ。甚だOB極まりないが、こうやって寄稿しながら実習室や稽古場の風景が蘇る。
沢山の恥が張り付いたあの空間が愛おしく思える。
初めての現代劇、かつ、コメディ作品に挑戦します!
―第17期修了 小林未来(こばやし みく)

私の人生の進路に影響を与えた宅間孝行さん。この度、宅間さんの書き下ろし・演出で舞台に立ちます。出演者一人ひとりと全力で向き合ってくださる宅間さんから、全てを吸収したいという思いで稽古に励む日々です。
研修所では「演出家によるが、台詞は基本的に一語一句正しく覚える」「句読点にも意味がある」との学びを得ましたが、今回の現場では「台本通り台詞を言わないで!」と真逆のことを言われ、最初は戸惑いました。宅間さんは「台本は作品の土台というだけなので、台詞は"意味"で喋って」と仰って、稽古する度に自分は台詞を"意味"ではなく"ただの文字"として覚えてしまっているかを痛感。稽古という名の国語の勉強です。
"普通"を演じることの難しさ。緻密に計算された上で、"真実"を演じることの難しさ。これらが全て立ち上がったとき、とっても面白いものが出来上がるのだと確信しております。
ザ・ポケットでお待ちしております!
『女子会は、LOVEHOTELで』
会場:ザ・ポケット
2026年5月5日(火・祝)・6日(水・休)
こまつ座158回公演『花よりタンゴ』に出演させていただきます。
―第19期修了 大田真喜乃(おおた まきの)

研修所をこの3月に修了してまもなく、こまつ座さんの舞台に出演させていただけるなんて夢にも思っておらず、稽古が始まった今でも毎日夢のような時間を過ごさせていただいております。
約3年前に遡りますが、私たち19期生の入所式が終わった後、さっき出会ったばかりの仲間たちとその足で、こまつ座『きらめく星座』を観に行ったのを昨日のことのように思い出します。
これまで音楽しか学んでこなかった自分は「今日からは演劇を学ぶんだ」という心持ちで、「音楽を封印せねば」とまで思っていたので、当時の自分にとって井上ひさし氏が描く言葉と音楽と世界がこの上ない救いであり、自分自身が信じたいと思う芸術の一つの大きな形でした。
今日、『きらめく星座』と同じ昭和庶民伝三部作のもう一つの花の物語に、出演という形で関わらせていただいていることを本当に嬉しく思っています。
とてもとても素敵な作品です。登場人物全員が本当に愛おしいです。
ぜひ劇場までお越しくださいませ。
『花よりタンゴ』
会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 他全国公演あり
2026年5月12日(火)〜31日(日) 他
2025年度掲載の記事はこちら
本ページの更新は、毎月中旬を予定しております。
今後とも、新国立劇場 演劇研修所 修了者の活躍にご期待ください。そして引き続き、ご声援をよろしくお願いいたします!