ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトドン・ジョヴァンニ

【第1幕】従者レポレッロを引き連れ、夜な夜な女性の家へ忍び込む、稀代の色男ドン・ジョヴァンニ。今宵はドンナ・アンナの元へ行くが、彼女の父親である騎士長に見つかり、決闘となり騎士長を刺し殺してしまう。アンナは婚約者ドン・オッターヴィオに、犯人を探して復讐してほしいと求める。そんな一方で、ジョヴァンニは通りすがりの女性に声をかけているが、なんとその女性は以前関りのあったドンナ・エルヴィーラ。彼女はジョヴァンニに捨てられてもまだ彼を愛し、彼を探していたのだ。ジョヴァンニは大慌てで逃げる。後を託されたレポレッロは彼女に、ジョヴァンニはヨーロッパじゅうの2000人もの女性と関係しているのだから諦めるよう諭す。さて、とある村で農夫マゼットと村娘ツェルリーナの結婚式が始まろうというとき、ジョヴァンニがやって来て花嫁を誘惑する。すんでのところでエルヴィーラが花嫁の誘惑を阻止する。父親を殺されたアンナは犯人探しの協力を、あろうことか、ジョヴァンニに求め、話すうち彼こそ犯人だと気づく。村人たちを招いてパーティを開くジョヴァンニは上機嫌。そんな彼をアンナたちは追及する。 【第2幕】ジョヴァンニはレポレッロと服を交換して変装し、エルヴィーラの小間使いを誘惑。マゼットと農民たちはジョヴァンニを殺そうとやってくるが、ジョヴァンニが扮している偽レポレッロに計画を話してしまい、逆にジョヴァンニに痛めつけられる。ジョヴァンニに扮したレポレッロは命からがら逃げ、ジョヴァンニと落ち合う。すると、ジョヴァンニに殺害された騎士長の墓の石像が、戒めの言葉を喋り出す。びっくり仰天の2人だが、ジョヴァンニは臆せず石像を晩餐に招待する。夜、彼の家に本当に石像がやってきた。石像はジョヴァンニに悔い改めるよう迫るが、彼は拒否。石像はジョヴァンニの手を取って炎の中へ引きずり込み、地獄へと落ちるのだった。