2013年10月
2013年10月22日
ロンドン紀行3日目 その3
天気のよいなか、散歩もかねて、
オススメの場所へ。
本屋さん『サミュエルフレンチ』
ここには沢山の演劇に関する本が。入ってみると、こじんまりとした可愛い店内。雰囲気は小さな図書館。机や椅子もあり、役者さんらしき数名が本とノートを机いっぱいに広げて必死に勉強していました。
せっかく来たからには何か購入しようかと思い、
棚をAからZまでグルッと見てまわる。
選んだのは、もちろん「ピグマリオン」、それとハロルド・ピンターの「温室」(昨年出演した新国立劇場の作品)。
え?読めやしないのになぜ買った?ですか?
そうです、全く読めません。
しかし、日本語に訳された台本が手元にあるので、それとこの原文を照らし合わせてみることが出来る。何か行きづまったときなどにこれが効果的なのです。
日本語になっていると、少しまわりくどかったり、ニュアンスが微妙に違かったりで、分かりずらかった場所が、案外原文を見ると、すっと解決する事があるのです。ああ、こんなに直接的に言っているのか、とか、ここの文節は繋がっているのか、とか。僕にとってのお助けツールとして。ですね。
まぁ半分は自分へのお土産となっている気もしますが。
気づけばお芝居の開演時間が迫ってきていたので、劇場へ向かう。
New London Theatreへ。
演目は「WAR HORSE」
映画版はスピルバーグが映画化している「戦火の馬」ですね。
いや、すごい。
なにがすごいって。馬の表現が。
舞台ではさすがに本物の馬は出せない
この舞台では2人で大きな馬のギミックを操って表現している。(ぜひネットでwar horseと検索してみてください、画像が出てきますので。)
その機構はもちろんすごいのですが、それよりなにより、
表現力
本当にそこに命ある馬が存在しているのです。
動き・呼吸・鼓動
モノであるはずのものが、命ある生物になっているのです。
シンプルなセットがさらに客のイメージを広げます。
演劇はいいですね、本当に。無限の可能性を感じます。
あっという間の時間でした。
劇場を出ると、外は真っ暗。さすがに11時くらいになると、街には酔っぱらったおじさま(昼間は英国紳士)達が、大声で大ハシャギ。
うう、恐怖です。いきなり絡まれますし。身体に彫られたものがチラチラ見えるし、
「HEY!!BOY!!」
と何人に声を掛けられたか・・多すぎて覚えていません。
肌寒く、暗い道をササッと歩き、電車で郊外へと、帰途につく。
その手には缶ビール。
いい一日でした。
橋本淳