2013年8月
2013年8月2日
ピグマリオンの神話
タイトルの「ピグマリオン」は、ギリシャ神話に登場する古代キプロス島の王の名から採られました。彫刻家でもあるピグマリオンは、現実の女性に失望していましたが、あるとき理想の女性を彫刻するうちに、その象牙の彫像ガラテアを愛してしまいます。
朝に夕に話しかけ、心身が衰弱するほど苦悶するピグマリオン。ついに彫像が人間になることを愛の女神アフロディテに願うと、彫像は生命ある女性に変身し、2人は結婚して、幸せに暮らしました。ピグマリオンは女神に感謝して、各地の神殿に女神の彫像を残したといいます。
この神話になぞらえて、人間が期待されたとおりに効果を出すことを「ピグマリオン効果」といいますが、この舞台「ピグマリオン」のイライザはヒギンズの期待に応えることができるのでしょうか。そして恋の行方は…。
皮肉屋バーナード・ショーならではの、ちょっとビターな物語をお楽しみください。
上はジャン=レオン・ジェロームの絵画「ピグマリオンとガラテア」。
まだ下半身が彫像(のように見える)のガラテアに接吻するピグマリオンを描いた作品。