指揮Conductor

飯守泰次郎IIMORI Taijiro

桐朋学園短大卒業。これまでに読売日本交響楽団指揮者、バイロイト音楽祭の音楽助手、ブレーメン、マンハイム、ハンブルクなどの歌劇場の指揮者、エンスヘデ市立歌劇団第一指揮者、名古屋フィル常任指揮者、東京シティ・フィル常任指揮者、関西フィル常任指揮者を歴任。現在、東京シティ・フィル桂冠名誉指揮者、関西フィル桂冠名誉指揮者。ワーグナー演奏には特に定評がある。新国立劇場では2000年『青ひげ公の城』、2008年地域招聘公演『ナクソス島のアリアドネ』、2012年オペラ研修所公演『フィレンツェの悲劇』『スペインの時』を指揮。2014年9月オペラ芸術監督に就任、同年『パルジファル』、2015年『さまよえるオランダ人』『ラインの黄金』2016年『ローエングリン』『ワルキューレ』を指揮。『パルジファル』の成果で第56回毎日芸術賞 （音楽部門）受賞。2017/2018シーズンは『神々の黄昏』『フィデリオ』を指揮する予定。

演出Production

ゲッツ・フリードリヒGötz FRIEDRICH

1930年ドイツのナウムブルク生まれ。1972年のバイロイト音楽祭で『タンホイザー』の演出を手がけて注目を集め、81年にはベルリン・ドイツ・オペラの総監督に就任。以後、斬新なプロダクションを次々に展開してオペラハウスを西ドイツの文化をリードする象徴として育て上げた。2000年12月逝去。その演出は没後も脈々と受け継がれ、ベルリン・ドイツ・オペラにて上演されている。主な演出作品として、ワーグナー主要作品、『ばらの騎士』『影のない女』『エレクトラ』『サロメ』などがあり、新国立劇場においては、2000年11月に『青ひげ公の城』が上演された。「ニーベルングの指環」は、英国ロイヤルオペラ、ベルリン・ドイツ・オペラでも演出しており、今回上演するフィンランド国立歌劇場のプロダクションは、最後に手がけた「指環」となる。

ジークフリートSiegfried

ステファン・グールドStephen GOULD

アメリカのヴァージニア州生まれ。世界的なヘルデンテノールとしてワーグナー作品を中心に、ウィーン国立歌劇場、バイロイト音楽祭、バイエルン州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場などで活躍。最近ではバイロイト音楽祭、ベルリン・ドイツ・オペラ、ハンブルク州立歌劇場の『トリスタンとイゾルデ』、ウィーン国立歌劇場『パルジファル』『ピーター・グライムズ』などに出演。新国立劇場にはこれまで2006年『フィデリオ』フロレスタン、2009年『オテロ』タイトルロール、2010・11年『トリスタンとイゾルデ』トリスタン、2015年『ラインの黄金』ローゲ、2016年『ワルキューレ』ジークムントに出演している。この後、2017年10月『神々の黄昏』ジークフリートに出演予定であり、2015年から開始した「ニーベルングの指環」全４作品に出演する。2018年5・6月『フィデリオ』フロレスタンにも出演予定。

ミーメMime

アンドレアス・コンラッドAndreas CONRAD

ドイツ・マグデブルク生まれ。1984年から2007年までベルリン・コーミッシェ・オーパーの専属歌手として活躍。1998年にベルリン宮廷歌手の称号を授与される。キャラクターテノールとしてウィーン国立歌劇場、パリ・オペラ座など世界各地の歌劇場に出演。ミーメ役は、2014年ジュネーヴ大劇場、2015年3月バイエルン州立歌劇場、そして2015年、16年バイロイト音楽祭にも出演しており、バイロイト音楽祭には今夏も同役で出演予定。最近では、パリ・オペラ座においてライマン『リア王』エドマンド、ルール・トリエンナーレで『モーゼとアロン』アロン、モンテカルロ歌劇場とバイエルン州立歌劇場で『サロメ』ヘロデなどに出演している。新国立劇場では2015年『ラインの黄金』ミーメに出演している。

さすらい人Der Wanderer

グリア・グリムスレイGreer GRIMSLEY

アメリカ出身。アメリカとドイツを中心に国際的に活躍しているバス・バリトン。特にワーグナー歌手として知られており、これまでにメトロポリタン歌劇場、フェニーチェ歌劇場、ケルン歌劇場、シアトル・オペラ、リセウ大劇場などでの「ニーベルングの指環」ヴォータン／さすらい人で好評を博した。また、『サロメ』ヨハナーンをサンフランシスコ・オペラ、サンディエゴ歌劇場、サンタフェ・オペラ、メトロポリタン歌劇場などで演じている。その他の主なレパートリーには、『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナール、『パルジファル』アムフォルタス、『ローエングリン』テルラムントなどがある。新国立劇場では2016年3月『サロメ』ヨハナーンで初登場、10月『ワルキューレ』ヴォータンに出演している。

アルベリヒAlberich

トーマス・ガゼリThomas GAZHELI

ドイツ・カールスルーエ生まれ。フランクフルト音楽大学で声楽を学ぶ。ワーグナー作品を主なレパートリーとし、ザクセン州立歌劇場、中国国家大劇院、ハンガリー国立歌劇場、モントリオール、デトロイト、アテネ、ヴィスバーデンで『さまよえるオランダ人』タイトルロール、ライプツィヒ歌劇場、エッセン劇場などで「ニーベルングの指環」アルベリヒ、ペトルッツェッリ劇場やチロル音楽祭で「ニーベルングの指環」ヴォータン/さすらい人、さらにパレルモ・マッシモ劇場とチロル音楽祭に『ローエングリン』テルラムントで出演している。その他のレパートリーとして、『フィデリオ』ドン・ピツァロ、『サロメ』ヨハナーン、『エレクトラ』オレスト、『パルジファル』アムフォルタスなどがある。新国立劇場には2015年『ラインの黄金』アルベリヒに出演している。

ファフナーFafner

クリスティアン・ヒュープナーChristian HÜBNER

ドイツ・レーゲンスブルク生まれ。ミュンヘン・ゲルトナープラッツ劇場のメンバーとしてキャリアをスタートし、その後も、ナポリのサン・カルロ劇場、セビリアのマエストランツァ歌劇場、フィレンツェ五月音楽祭、パレルモ・マッシモ歌劇場、ベルリン・フィル、ウィーン・フォルクスオーパーに出演し、ズービン・メータ、フランツ・ウェルザー＝メスト、ガブリエーレ・フェッロらと共演する。『ノルマ』オロヴェーゾ、『ファルスタッフ』タイトルロール、『ばらの騎士』オックス男爵、「ニーベルングの指環」ハーゲン、ファフナー、フンディングなど幅広いレパートリーを持つ。最近では、ポーランド国立歌劇場『トリスタンとイゾルデ』マルケ王、ライプツィヒ歌劇場『恋愛禁制』ブリゲッラなどに出演している。新国立劇場では2015年10月『ラインの黄金』ファフナーに出演。

エルダErda

クリスタ・マイヤーChrista MAYER

ミュンヘン音楽・演劇大学で声楽を学ぶ。2001/2002シーズンからザクセン州立歌劇場のメンバーとなり、『ラインの黄金』『ジークフリート』エルダ、『蝶々夫人』スズキ、『ファルスタッフ』クイックリー夫人、『サロメ』ヘロディアス、『ペレアスとメリザンド』ジュヌヴィエーヴなど、アルト・コントラルトの役を中心に活躍。ベルリン・ドイツ・オペラ、バイエルン州立歌劇場、フィレンツェ歌劇場などにも出演。2008年『ラインの黄金』『ジークフリート』エルダと『神々の黄昏』ヴァルトラウテでバイロイト音楽祭にデビュー、2009・10年同音楽祭に出演。2015、16年には同音楽祭に『さまよえるオランダ人』マリー、『トリスタンとイゾルデ』ブランゲーネ役で出演し、今夏も出演予定。新国立劇場では、2015年『ラインの黄金』エルダに出演。

ブリュンヒルデBrünnhilde

リカルダ・メルベートRicarda MERBETH

ドイツ・ケムニッツ生まれ。1999年ウィーン国立歌劇場専属歌手となり、その後フリーで活躍。バイロイト音楽祭には2000年「ニーベルングの指環」フライアほかでデビューの後、2002～07年『タンホイザー』エリーザベト、2013～16年『さまよえるオランダ人』ゼンタで出演した。最近の出演にミラノ・スカラ座『ヴォツェック』マリー、ハンブルク州立歌劇場『さまよえるオランダ人』ゼンタ、ベルリン・ドイツ・オペラ『タンホイザー』ヴェーヌス、ハンブルク州立歌劇場で『トリスタンとイゾルデ』イゾルデのロールデビューなどがある。新国立劇場では2006年初登場後、2007 年『タンホイザー』エリーザベト、2012 年『ローエングリン』エルザ、2015年『さまよえるオランダ人』ゼンタに出演。2017/2018シーズンは『ばらの騎士』元帥夫人、『フィデリオ』レオノーレにも出演予定。