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ジークフリートの冒険

あらすじとかいせつ

 サイレンが鳴ってファフナーが暴れていることが知らされ、ワルキューレたちは現場にかけつける。ブリュンヒルデは父ヴォータンの剣ノートゥングでファフナーに立ち向かうが、剣は無ざんに折られる。そこへヴォータンが現れ、ファフナーを追いはらった。しかし彼はまっぷたつに折れたノートゥングを見て激怒し、ばつとしてブリュンヒルデを永い眠りにつかせる。ノートゥングは、おそれを知らない英雄が使って初めて力を発揮する、霊剣だったのだ。

 さすらいの旅をしているジークフリートは、森の小鳥から眠りに落ちたブリュンヒルデの写真を見せられ、たちまち恋におちる。彼は彼女を目覚めさせようと決心した。そして、ブリュンヒルデにささげるため、ラインの娘たちが持つという不思議な指環(ゆびわ)を手に入れようと、小鳥と共にライン川に向かう。しかし指環はファフナーに奪われていた。落たんするジークフリートの前に、ヴォータンが現れる。ヴォータンは、娘に厳しすぎるばつを与えたことを後悔していた。森の小鳥はふたりを引きあわせる。ヴォータンはジークフリートをひとめ見るなり、ただの若者ではないことを見ぬき、剣の破片をわたして、ひそかにあることを期待する――。


かいせつ

 好奇心あふれる子どもたちに、舞台がもつ魔法のような楽しさを伝えたい。新国立劇場に情熱いっぱいのスタッフが結集して『ジークフリートの冒険』は誕生しました。満場の子どもたちを夢中にさせた愛と冒険のファンタジーが、今年も帰ってきます! 『ジークフリートの冒険』は、ドイツの作曲家ワーグナーの「ニーベルングの指環(ゆびわ)」に登場する英雄ジークフリートの冒険物語を1幕に仕立てたオペラです。オペラというのは、登場人物がせりふを歌う歌唱を中心に、物語が音楽で表現される劇のこと。美しく雄大な音楽、生の演奏の圧倒的な力、目の前での熱演、次々に繰り広げられる美術の不思議な効果、舞台のすべてがひとつになって愛をたたえる感動の結末。はらはら、わくわくして、最後には勇気と希望で胸がいっぱいになる、子どもたちにぴったりの作品です。今年の夏休みは、ご家族と、友達と、新国立劇場の客席でオペラ・デビューを飾りましょう!

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