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原璃菜子さん、トリエステ・ヴェルディ劇場にてレスピーギ作曲の世界初演オペラ『アル・ムリーノ』にヒロイン役で出演!


イタリアのトリエステ・ヴェルディ劇場を中心に活躍する原璃菜子さん(第15期修了、ソプラノ)が、同劇場で6月10日(金)から18日(土)まで上演されたオットリーノ・レスピーギ作曲の歌劇『アル・ムリーノ』(水車小屋にて)の世界初演に、ヒロイン・アニュシュカ役で出演しました。(11日(土)、16日(木)の公演に出演)

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アニュシュカを演じる原さん①
ⓒFabio Parenzan


現地でも話題となったレスピーギ作品の世界初演について、原さんにレポートしていただきました。

"この作品は1908年に作曲家の私的な機会に、歌手とピアノ伴奏で演奏されたことはあったようですが、オーケストレーションが完結しておらず、長らくの間、陽の目を見ることがなかったようです。今回、パオロ・ロザート氏が補作し世界初演の運びとなりました。私はヒロインのアニュシュカを演じました。プロジェクトのお話を頂いたのは一年半前。資料が少なく、台本から丁寧に読み取り、レスピーギが描きたかったアニュシュカを舞台で体現できるよう、稽古を積み重ね本番を迎えました。終演後には、約100年の時を経て初演されたオペラに対してお客様から大きな拍手が送られ、その瞬間に立ち会うことができて、とても感銘を受けました。この経験を機にドラマティックな役にも挑戦し、オペラの舞台で活動し続けられるように頑張ります。"(原さん)

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アニュシュカを演じる原さん②
ⓒFabio Parenzan
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アニュシュカを演じる原さん③
ⓒFabio Parenzan

■あらすじ

舞台は1900年代初頭のロシア、製粉業を営むアナトリオ(バリトン)の水車小屋。彼の娘アニュシュカ(ソプラノ)は、ツァーリズム反対派の夢想家セルジョ(テノール)と密かに恋仲です。家族から虐待を受けながらも、愛を見つけたアニュシュカは、クライマックスでは犯罪者となった恋人セルジョが捕らえられると怒りに任せて将校や使用人まで殺害するという悲劇。(原さん筆)

■公演データ

歌劇『アル・ムリーノ』(水車小屋にて)(原語:"Al Mulino")
台本:アルベルト・ドニーニ
作曲:オットリーノ・レスピーギ
補作:パオロ・ロザート
上演時間:約1時間40分

関連リンク
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