ローエングリン

  • 2011/2012シーズン
  • [New Production]
    Richard Wagner : Lohengrin
    リヒャルト・ワーグナー/全3幕
    【ドイツ語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

夢見る乙女の前に現れた白鳥の騎士の名は… ワーグナー珠玉の名作。

新国立劇場開場記念公演より15年、満を持しての新制作で登場するワーグナーの名作です。1997年の開場記念公演は、ワーグナーの総本山、バイロイト祝祭劇場の当時の総監督で、作曲者の孫でもある(故)ヴォルフガング・ワーグナーによる新演出で、作曲者ワーグナー本人が「自分の作品のうちでもっとも悲劇的なものだ」と語ったこの作品を、重厚な舞台装置と知的で正統的な解釈で創り上げました。今回の新演出を託したのは、バイロイト祝祭劇場で、このW.ワーグナーやキルヒナーといった多くの演出家のアシスタントを15年以上務めて研鑽を積み、新国立劇場『さまよえるオランダ人』(2007年)で本格的オペラ演出デビューを果たしたM.v.シュテークマンです。同じくバイロイトで活躍した美術・衣裳担当のロザリエとのコラボレーションも大変楽しみです。また、現代最高のローエングリンともいわれるフォークトや、メルベート等、第一線で活躍するワーグナー歌手をまとめ上げるのは、ドイツオペラの第一人者として世界各地で高い評価を受けている指揮者ペーター・シュナイダーです。2013年ワーグナーイヤーを半年後にひかえた、新国立劇場の新しい『ローエングリン』にご期待ください。

ものがたり

アントワープのシェルデ河畔。東方遠征の兵を招集に来たドイツ国王ハインリヒの軍隊を、ブラバント公国の人々が迎えている。ブラバントの貴族テルラムントが王に訴え出る。前大公の死後、二人の子が残されたが、領主を継ぐべき弟のゴットフリートが行方不明なのは、姉のエルザが殺害したからだというのである。テルラムントは妻の魔女オルトルートの奸計に乗り、自ら王位を狙っていた。窮地に陥ったエルザは、無実の罪を晴らすため、神明裁判の決闘でテルラムントと戦う代理戦士を立てなくてはならない。エルザの祈りに応えるように、夢に見た騎士が白鳥の曳く小舟にのって現れる。騎士はテルラムントを倒し、エルザの潔白が証明される。
騎士は、エルザとの結婚の条件として、決して自分の名前や素性を訪ねないことを誓わせる。しかし、追放を命じられたテルラムントとオルトルートは再び復讐を企む。オルトルートは、エルザに騎士への疑念を吹き込む。エルザは葛藤の末、とうとう婚礼の夜に素性を訪ねてしまう。禁を破られた騎士は、奇襲をかけてきたテルラムントを倒し、聖杯王パルジファルの息子ローエングリンと名乗る。騎士を迎えに現れた白鳥は、オルトルートの魔法がとけてエルザの弟ゴットフリートの姿にもどるが、騎士ローエングリンは消え去る。