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2012年5月25日

来週開幕のオペラ「ローエングリン」。トーク・セッション動画を掲載しました

5月7日(月)、オペラパレスホワイエで開催された、オペラ「ローエングリン」演出のマティアス・フォン・シュテークマンと美術・衣裳デザイナーのロザリエ両氏による国際連携プロジェクトX 「ローエングリン」トーク・セッションの動画をお届けします。
新制作公演への期待が一層膨らむ、2人のトークをぜひお聞きください。




6月1日初日のオペラ「ローエングリン」公演情報は⇒こちらから

(5月9日掲出のニュースより)
国際連携プロジェクトX 「ローエングリン」トーク・セッションが、演出のマティアス・フォン・シュテークマンと美術・衣裳デザイナーのロザリエ両氏を招き、蔵原順子氏の通訳により、5月7日(月)、オペラパレスホワイエで開催されました。

シュテークマン氏がオペラ『ローエングリン』の歴史や音楽、今回のプロダクションでは何を主眼におき、登場人物それぞれのキャラクターがどのようなものであるかにも触れながら解説しました。
「ワーグナーのオペラには神話的、現代的な空間が必要とされます。『ローエングリン』のキーワードはふたつ。神話と悲劇です。『ローエングリン』には他のワーグナー作品に見られる救済の結末がなく、それは変化することを受け入れられない登場人物全員がそれぞれなんらかの失敗を犯してしまうことに起因します。この悲劇的な空間をロザリエ氏とともにどう創っていくか楽しみです。」

一方ロザリエ氏は、シュテークマン氏のコンセプトを装置や照明、衣裳でどう具現化していくかについて語りました。
「『ローエングリン』には、人と人でないものが登場し、それはリアルで写実的なものでは表現しきれません。光と色彩がもっとも重要で、ワーグナーの世界観を精神的な美しさからくる青と銀色で表現したいと思っています。現代のテクノロジーを使いながら、お客様が自由に感情、空想力を働かせることのできる空間を創ることが私たちの理想です。それは現代的な魔法であり、照明によって具現化できるものであると信じています。また衣裳も同じくらい重要であり、登場人物がまとう衣裳によってもその空間を物語ることができるのです。」

2人の出会いは20年前、ロザリエ氏が美術・衣裳を手がけた『リング』での仕事が最初でした。その2人のコラボレーションがどのように結実するのか、新制作公演への期待が一層膨らみます。

最後に、ロザリエ氏の手がけたプロダクションの一部も紹介され、お客様は光を効果的に使った色彩鮮やかな、まさに「生きている」舞台美術に魅了されていました。

お客様からは、「シュテークマンさんのお人柄のよさに感銘を受けた。演出上の柱、意図などを知って上演が楽しみになった」「プロダクションの制作過程にある演出家、美術家の生の声を直接きけるとても貴重なイベントだった」「早く公演を見たくなった。光がどのように使われるか楽しみ」「通訳が素晴らしかった」などの感想をいただきました。