所長メッセージ

小倉 佐知子

新国立劇場 
バレエ研修所長
小倉 佐知子

小倉 佐知子

新国立劇場 
バレエ研修所長
小倉 佐知子

新国立劇場バレエ研修所は、プロのダンサーを育成するために、2年制の全日制研修所として、2001年4月に開設されました。また、2009年4月からは、若年層を対象として予科(原則として2年制)も設置されました。

当研修所では、クラシカル・バレエやキャラクター・ダンスなどの実技、バレエ史やノーテイションなどの座学から歌唱や演劇基礎研修など他ジャンルの基礎表現、海外研修、また世界に伍するダンサーとなるための各国文化基礎講座まで幅広いカリキュラムを組んでいます。更に、研修公演や新国立劇場バレエ団公演における舞台実習等を通して、本格的な舞台活動を学びます。
こうしたカリキュラムを通じて、研修生には、心身の柔軟な時期に、古典バレエの基礎的な技術を徹底して習得し、ダンサーとしてバランスの取れた美しい身体の養成に努めると共に、人間としても魅力ある表現者となることを目指していただきたいと考えております。

バレエ研修所の開設以来所長を務めた故・牧阿佐美氏は、ダンサーとして高い技能を併せ持つ品格あるダンサーの育成を目指してきましたが、その意思を引き継ぎ、今後私も優れたダンサーの育成に努め、新国立劇場バレエ団と日本のバレエの発展のために力を尽くして参りたいと存じます。

次代を担うプロのダンサーを目指す研修生に対し、皆様のご支援を心からお願い申し上げます。

プロフィール

大滝愛子バレエスクールにて学ぶ。1967年東京バレエ劇場に入団し、主役及びソリストとして活躍。70年に渡欧し、フランス、デンマーク、ベルギー等各地で修業、モーリス・ベジャールが芸術監督を務める20世紀バレエ団『ベートーヴェン第9シンフォニー』にソリストとしてゲスト出演する。帰国後、71年「NHKバレエの夕べ」にソリストとして出演。同年牧阿佐美バレヱ団に入団し、『ジゼル』『パキータ』『フェードラ』『白鳥の湖』全幕『ラ・フィユ・マル・ガルデ』『くるみ割り人形』全幕『ドン・キホーテ』『海賊』『ダフニスとクロエ』全幕『ラ・シルフィード』等数々の作品で主役を演じる。
指導者としては、76年牧阿佐美バレヱ団教師となり、また、同年小倉佐知子バレエスタジオを開設。83年には牧阿佐美バレヱ団バレエ・ミストレスに就任し、現在に至る。
新国立劇場では、2007年新国立劇場バレエ団『セレナーデ』にゲスト・バレエ・ミストレスとして指導に参加、また、こどものためのバレエ劇場『しらゆき姫』、同『シンデレラ』の振付を手掛ける。18年新国立劇場バレエ研修所主任講師に就任し、21年11月研修所長代行兼主任講師、22年4月より研修所長兼主任講師。

1984年日本芸能実演団体協議会第10回芸能功労者表彰。バレエに関する解説等の執筆、放送・ビデオ出演、指導等多数。