新国立劇場版『白鳥の湖』は、牧阿佐美・前芸術監督が2006年に改訂・振付、格調の高さはそのままにイギリス人美術家カザレットによる現代的で洗練された色彩感覚が印象的な舞台。プロローグで物語の発端がわかりやすく描かれ、物語に論理的整合性を持たせてバレエ入門者にもわかりやすい物語としてステージが展開し、見ごたえのある踊りには高度なテクニックが随所に散りばめられている。ゴールデンウィークは絶大な人気を誇る定番クラシックバレエをご家族で!
そこは、とある城の中。オデット姫が、ふと怪しい気配に気づいて振り返ると、悪魔ロートバルトが立っている。ロートバルトはオデットを白鳥の姿に変え、城から連れ去る。
ジークフリード王子の城では、王子の成人を祝って祝宴が催されている。友人たちが王子にお祝いを述べるそばで、道化がお祝いに訪れた人々を楽しませている。そこへ王子の母である王妃が登場する。王妃は王子に弓を贈り、明日の舞踏会で花嫁を選ぶように言い渡す。
日が暮れ、客たちが帰っていく。一人残ったジークフリードは、去りゆく青春を思い感傷に沈む。そして、白鳥の群れが空を横切って飛ぶのをみて、その姿に誘われるように湖へと向かう。
深い森の湖畔。悪魔ロートバルトによって白鳥に変えられた乙女たちは、夜の間だけ人間の姿に戻る。
白鳥を追ってきた王子は、その中のひときわ気高く美しいオデット姫に心を奪われる。
オデットは、悪魔ロートバルトの魔力に打ち勝つことができるのは、未だ恋をしたことのない男性による永遠の愛の誓いだけであり、もしその誓いが破られれば、白鳥たちは二度と人間に戻れないと語り、ジークフリードは、ためらうことなく彼女を愛することを決心する。
夜が明けはじめ、白鳥たちが再び湖上を帰っていく。オデットはジークフリードに別れを告げる。
城内での舞踏会。各国の姫たちが花嫁候補として招かれている。しかしオデット姫を深く愛するジークフリード王子は誰にも心を動かされない。
ファンファーレが鳴り響き、悪魔ロートバルトが娘オディールを伴って登場する。オデットにそっくりなオディールを見て王子はオデット姫だと思い込む。王子はオディールに幻惑され、窓辺で必死に訴えかける本物のオデットの姿に気づかない。そして、ついにオディールに愛を誓ってしまう。その途端、ロートバルトとオディールは正体を現し、王子をあざ笑いながら姿を消す。
白鳥たちの待つ湖畔に戻ったオデットは、ロートバルトの策略にはまり王子が心ならずも裏切ってしまったことを話し、悲しみにくれる。そこへ悔恨の情に責めさいなまれたジークフリードが現れ、赦しを乞う。彼を許すオデット。ロートバルトは愛する二人を引き離そうとするが、ジークフリードはロートバルトに最後の戦いを挑む。二人の強い愛の力にロートバルトは倒れ、白鳥たちにかけられた呪いが解ける。愛する人を守り通したジークフリード王子は、ようやく自由の身となったオデット姫と共に喜びを分かち合うのだった。
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