アラベッラ

  • 2010/2011シーズン
  • 2010/2011 Season Opera
    [New Production]
    Richard Strauss:Arabella
    リヒャルト・シュトラウス/全3幕
    【ドイツ語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

新国立劇場が新芸術監督のもとシーズン開幕公演として上演するのは、指揮者としても名高く、数々の名作オペラを世に遺したリヒャルト・シュトラウス『アラベッラ』です。『ばらの騎士』や『サロメ』が一般的には有名ですが、この作品の素晴らしさは、主役から脇役に至るまで、音の中にきめ細やかに込められた心情描写にあるといえます。ウィーンを舞台に繰り広げられるこの恋愛物語は音楽的に超絶技巧を要すため、歌手は演技、歌唱ともに高いテクニックを求められます。色彩豊かなオーケストラにも期待が高まります。
ウィーンで『アラベッラ』と言えば、必ず笑顔がこぼれる作品。どうぞご期待ください。

ものがたり

19世紀末のウィーン。退役騎兵隊大尉のヴァルトナー伯爵は、現実をわきまえない贅沢暮らしに加え賭け事を好み、破産寸前である。伯爵には年頃の美しい2人の娘、長女のアラベッラと妹のズデンカがいたが、2人の娘を社交界にデビューさせるだけの経済力がなく、次女をズデンコという男名前で呼び、男装させている。アラベッラは気品のある美女で、求婚者が後を絶たないが、長女を玉の輿に乗せ経済的窮状から脱却しようと目論む両親の望むような裕福な男は現われない。士官のマッテオも、熱烈に想いを寄せていたが完全なる片想いだった。このマッテオに恋心を抱く姉思いのズデンカは、マッテオのためにキューピット役を務めてしまう。そこへ裕福な大地主マンドリカが現われ、多額の結納金を持参して求婚する。アラベッラもマンドリカに一目惚れする。謝肉祭の最後の夜の舞踏会に現われたアラベッラにプロポーズするマンドリカ。マッテオは惹かれあう2人を前に絶望する。ズデンカは、愛するマッテオの傷を癒そうと、姉の部屋の鍵だと偽って自分の部屋の鍵を渡す。しかし、その現場をマンドリカが立ち聞きしアラベッラへの疑念にかられ、事態はあっという間に収拾不可能に。ズデンカは全て自分が仕組んだことだと告白する。誤解と秘密は解け、ズデンカはマッテオと、アラベッラはマンドリカと結ばれ、ハッピーエンドとなる。

【主 催】文化庁芸術祭執行委員会/新国立劇場 
【特別協賛】