2013年8月21日
「くるみ割り人形」ダンサーインタビュー①長田佳世
金平糖の精 ★ 長田佳世
私とマイレンにしかできない
パ・ド・ドゥをお見せします
私が初めてバレエを生で観たのが「くるみ割り人形」でした。それ以前からバレエに憧れていましたが、舞台を観たことがきっかけでバレエを習い始めたんです。ですから「くるみ割り人形」は私とバレエを結びつけたとても大切な作品なんですよ。
金平糖の精はバージョンによって解釈が異なりますが、新国立劇場版での金平糖の精は、クララとはまた違ったお姫様です。王子は第1幕でクララとも踊りますが、第2幕の金平糖の精とのグラン・パ・ド・ドゥは、クララとは違う“大人のバレエ”、グランド・バレエの見せどころのひとつです。王子役のマイレンとは昨年「アンナ・カレーニナ」で一緒に踊りましたが、古典バレエでは初めてですからとても楽しみです。それぞれのペアごとに個性と華があるでしょうが、ロシアで学んだ私はマイレンと踊りのスタイルが似ていますし、リハーサルではロシア語で意思疎通したり、私たち2人にしかできないパ・ド・ドゥをお見せすることができたら、と思います。
新国立劇場版「くるみ割り人形」は東京から物語が始まるという、世界にひとつだけの版ですよね。街もツリーやイルミネーションで美しくなる季節、バレエでクリスマスの楽しさを感じていただけたらうれしいです。