Storyものがたり
パキスタンのとある監禁部屋。
アメリカ人銀行員のニック・ブライトは、上司と間違われイスラム系テロ組織に誘拐される。要求された身代金は1,000万ドル。政府も銀行も動かない孤立無援の中で、彼は組織にある"取引"を持ちかける──それは、自らの金融知識を使って市場で資金を稼ぎ出すことだった。
ニックと対峙するのは、理想に燃える若き組織員バシール、その手下で監視役のダール、そして組織を率いるイマーム・サリーム。ニックと彼らの間に築かれた金融取引のシステムは、やがて組織に富をもたらすと同時に、個人の信念と人間関係の均衡を崩し、蝕んでいくのだった。
資本の力が信仰を揺るがし、理念が数字に飲み込まれるとき──誰が操る者で、誰が操られる者となるのか?
命と信仰を賭けたマネーゲームの果てに現れる「見えざる手」とは何か、そしてニックは「自由」を取り戻すことができるのか?



