演劇「かもめ」にて目や耳に障害を持つお客様への観劇サポートを実施いたしました


4月20日(土)・21日(日)に、演劇「かもめ」(会場:新国立劇場・小劇場)にて目や耳に障害を持つお客様向けの観劇サポートを実施いたしました。

この観劇サポート公演は、より様々なお客様に、より芸術を楽しんでいただくことを目指したもので、演劇「スカイライト」(2018年12月公演)に続けての実施です。今回は20日に耳に障害のあるお客様向けサポート、21日に目に障害のあるお客様向けのサポートを行い、合わせて47名様にご参加をいただきました。(そのうち、障害をお持ちの方は26名様)
実施した各内容は下記の通りです。


耳に障害をお持ちの方向けのポータブル字幕機貸出

セリフや⾳の情報を⽂字でご覧いただける、⼿持ち型ポータブル字幕機をお貸し出しいたしました。⽂字で表⽰されるのはセリフだけではなく、筋の展開や理解に重要となる物⾳、効果⾳や⾳楽などの情報も含んでいます。表⽰は出演者の動きなど、ドラマの進行に合わせて⾃動的に切り替えられ、舞台上の動きを追いやすいようになっています。
併せて、ロビーやホワイエでもより過ごしやすい時間をお楽しみいただけるよう、各種案内サインを大きくする、全案内係が指差し会話シートを携帯するなどの夫を凝らしております。

お貸し出ししたポータブル字幕機(提供:株式会社イヤホンガイド
場内の案内サインを大きくし、わかりやすくします




目に障害をお持ちの方向けの事前舞台説明会

開演前に会場にて舞台美術やあらすじ、登場人物を解説する説明会を行いました。
説明会の内容は2部構成で、実際に舞台に上がり、セットや小道具を触ってイメージを膨らませていただく1部、あらすじや登場物の説明などをまとめた声プログラムをお聞きいただく2部からなっています。
説明会を行っていただいたのは前回の観劇サポートに引き続き、新国立劇場演劇研修所修了生でもある窪田 壮史さん(第1期生)、土井 真波さん(第4期生)、菊池 夏野さん(第5期生)です。菊池さんが全体の司会進行を務め、窪さん、井さんがお客様のそばに寄り添い、細かいご案内をいたしました。


1部ではまずお客様に席へお座りいただき、舞台上からの説明により、劇場や舞台のサイズ感、セットの位置関係、舞台上から聞こえる声の感覚をお感じいただきました。その後、舞台へお上がりいただき、第1幕のセットや道具を実際に触ることにより、場面の具体的なイメージを深めていただきました。かもめは全4幕あることから、舞台転換した後の2〜4幕の舞台美術については、特別に作成した「触れる舞台模型」を使って、どのような舞台かご説明しました。

2部では、あらすじ、どころや登場物の説明をまとめた声プログラムをお聞きいただきました。 登場物についての説明は、それぞれの役を演じる俳優自身によって語られ、役と声の結びつきをより明確にイメージいただけるようにいたしました。


参加者の方からは、より深く舞台を楽しめたとご感想もいただいております。新国立劇場は、劇場がより多くの、より様々なお客様にとって訪れやすい場所になるよう、これからもこのような取り組みを行ってまいります。

  

はじめにご観劇する席で劇場、舞台のサイズやセットの位置に
ついてご説明をお聞きいただきます
実際にセットや小道具に触れながら、舞台を体感いただきました

小道具にも触っていただき、大きさや形状を体感していただきます
触れる模型を使用して2~4幕の舞台の様子をご説明します
(写真は4幕の舞台セット)
触っていただきながら、セットの形・位置をご説明します
音声プログラムは観劇後もご利用いただけるよう、CDを参加者へ
お配りしました