演劇公演関連ニュース

「スカイライト」視覚・聴覚に障害を持つお客様向けの観劇サポートを実施しました

12月13日(木)、15日(土)、演劇「スカイライト」(会場:新国立劇場・小劇場)にて視覚・聴覚に障害を持つお客様向けの観劇サポートを実施いたしました。

この観劇サポート公演は、新国立劇場主催公演では初めての試みであり、劇場がより多くの、より様々なお客様にとって訪れやすい場所になることを目指したものです。今回、2回の公演で合わせて49名様がご参加くださいました。(内、障害をお持ちの方は30名様)

実施した観劇サポートは、2種類の試みから構成されます。視覚に障害をおもちの方向けの事前舞台説明会と、聴覚に障害をお持ちの方向けのポータブル字幕機貸出です。




視覚に障害をお持ちの方向けの事前舞台説明会

開場時間より45分前。まだ誰もいない劇場にお入りいただきます。客席にお座りいただいた上で、まず、舞台上の案内役から舞台の大きさ、形状やセット、小道具の位置関係などを、俯瞰的にご説明します。物語の鍵になる演技が行われる場所や、重要なシーンに伴って起きる音の場所などを、見どころ、聞きどころを絡めつつ解説していきます。

その後、全員を舞台にお招きし、実際の装置や小道具に触れていただきます。机に触る、窓を開ける、ソファにすわるなど、セットや小道具へ実際に触れることにより、前半で俯瞰的ご説明した要素について、より具体的なイメージを持っていただきます。

最後に、開場までの残り時間で、あらすじ、物語の背景や出演者の声をまとめた音声プログラムをお聞きいただきます。(以上は15日のあらましです。13日は、内容は同一ですが、順番などがやや異なりました。)

  

舞台上から舞台の大きさや形状などをご説明しました
実際にセットや小道具に触れていただきました





聴覚に障害をお持ちの方向けのポータブル字幕機貸出

セリフなどを文字で御覧いただける、手持ち型ポータブル字幕機をお貸出し致します。文字で表示されるのはセリフだけではなく、ドラマの理解に重要となる物音、効果音や音楽などの情報も含んでいます。表示は出演者の動きなど、ドラマの展開に合わせて自動的に切り替えられ、舞台上の動きを追いやすいようになっています。

小劇場内のマップなどを併せてお配りしました
画面上にセリフなどが表示されます


次回の観劇サポートを実施する公演は、演劇「かもめ」を予定しております。
4月20日(土)13:00公演は、聴覚に障害がある方向けの観劇サポート、21日(日)13:00公演は視覚に障害がある方向けの観劇サポートです。

公演概要はこちら