仲間だと信じていたのに…。おじさんカルテットを取りまく大人のコメディ。日本初上陸!
2013/2014シーズンの幕開けを飾るのは、新進の演出家として、今演劇界の熱い視線を集める小川絵梨子による『OPUS/作品』(オーパス)。「30代の演出家の現在の視点のあり方を、お客様とともに見つめたい」と宮田慶子芸術監督が企画したシリーズ「Try・Angle-三人の演出家の視点-」第一弾として上演します。
06年にアメリカで初演された本作は、弦楽カルテットの4人の男性を中心に、メンバーの心にうずまく嫉妬や裏切りを、コミカルに描いた大人のコメディ。人間のエゴや欲望が、シニカルな台詞で描き出されます。新国立劇場では『コペンハーゲン』の翻訳で高い評価を得た平川大作による新翻訳を、小川絵梨子が鋭い視線で演出します。
弦楽四重奏団Lazara Quartet (ラザーラ・カルテット)は、ホワイトハウスでの演奏会が決まっているというのにメンバーの一人、ドリアンを解雇、急遽オーディションを行うことに。そこで選ばれたのはグレイスという若い女性。女の子が大好きなアランは大喜び。新しいメンバーを得たカルテットは、演奏会に難曲であるベートーベンの作品131を選ぶ。限られた時間の中で出来る限りのリハーサルを行おうと奮闘するが、リーダーであるエリオットは演奏ミスばかり。にもかかわらず、決して自分のミスを認めようとはしない。本番まで時間がない。リハーサルは緊迫していく。カールの抱える秘密も発覚し、不穏な空気が漂う中、どうにか無事に演奏会を終え楽屋に戻った4人の前に、突如としてドリアンが現れて……