『ジークフリート』で大きな変化を遂げるブリュンヒルデを演じるのは、リカルダ・メルベート。世界的なワーグナー歌手の彼女が、大役ブリュンヒルデに挑む意気込みを語る。
筆者はワーグナーの諸作品に出てくるあらゆる役柄の中で、いわゆるキャラクターテノールによって歌われる諸役に、特に思い入れが強い。『ニーベルングの指環』に登場する役柄でいうならば、『ラインの黄金』のローゲ、そして同じ『ラインの黄金』と『ジークフリート』で準主役並みの活躍を見せるミーメがそれにあたる。
『ニーベルングの指環』全四作のテノール役に出演する偉業に新国立劇場で挑戦中の、世界的なヘルデンテノール、ステファン・グールド。『ラインの黄金』ローゲに続き、『ワルキューレ』で彼にとって舞台初役となるジークムントを演じ、悲劇のヒーローそのものの輝かしく圧倒的な声で、公演を成功へと導いた。次はいよいよ『ジークフリート』のタイトルロール。グールドが世界各地の歌劇場で絶賛を博している役だ。
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