Storyものがたり

【第1部】狩の途中で道に迷ったゴローは、水辺で泣く女性メリザンドを見つけ連れて帰る。半年後、ゴローは異父弟ペレアスへ、祖父の老王アルケルから結婚の許しを得て欲しいという手紙を送る。王はゴローの新しい妻を迎え入れることとする。城にやって来たメリザンドとペレアスが出会い、二人は彼女の乗ってきた船が去る光景を見つめ言葉を交わす。ペレアスは庭園の「盲人の泉」にメリザンドを誘い、その力について語る。メリザンドはゴローからの結婚指輪を泉に落としてしまう。その瞬間、ゴローは森で落馬し深手を負っていた。
居室で夫ゴローを介抱するうち、メリザンドはこの城では心が休まらないと訴える。その時妻の手に指輪がないと気付いたゴローに激しく追及され、メリザンドはゴローの息子イニョルドのために貝を拾っているうち失くしたと嘘をつく。ゴローの命令で指輪を探すため、メリザンドはペレアスと共に、恐怖に震えながら海辺の洞窟へ赴く。月光の晩、寝室でメリザンドが髪を梳くと、通りかかったペレアスはその長い髪に陶然となる。そこへゴローが来て、二人の振る舞いを責める。ゴローはペレアスを地下に連れて行き、身重のメリザンドを刺激しないよう言い渡す。ゴローはイニョルドに、ペレアスとメリザンドの様子について詰問し、母の寝室を覗くよう強要する。
【第2部】アルケルとメリザンドが語る部屋へ、嫉妬心に駆られたゴローが来て、妻の髪を掴んで引き倒す。夜、いよいよ旅立つというペレアスに請われ、メリザンドは泉に赴く。月光の下で二人はついに愛を告白し、口づけを交わす。そこへゴローが現れ、ペレアスは殺される。逃げ延びたメリザンドは女の子を産み落とし、死の床にあった。ゴローは妻に許しを請いながらも、弟との関係を執拗に問い始める。メリザンドから真実が語られることはない。アルケルがゴローを制し、赤子をメリザンドに抱かせようと渡す。メリザンドが息を引き取り、皆取り残される。
※本プロダクションでは2部構成で上演されます。
