Storyものがたり

【第1幕】
太鼓腹が自慢の好色な老騎士ファルスタッフは、ページ夫人メグとフォード夫人アリーチェが自分に気があると勘違いし、彼女たちへ恋文を書く。手紙を受け取ったメグとアリーチェは、身の程知らずな内容の上、全く同じ文面であることに呆れ顔。クイックリー夫人ら女性陣で懲らしめようと画策する。一方フォードも、妻アリーチェ宛にファルスタッフが恋文を書いたと従者からの情報を受け、ファルスタッフをやりこめようと意気込む。
【第2幕】
クイックリー夫人が、アリーチェとの逢引きの時間をファルスタッフに伝えて、計画がスタート。フォードは偽名を使い「アリーチェを誘惑してほしい」とファルスタッフに頼む。ファルスタッフは「アリ―チェと会う予定だからお安いご用」と語り、フォードは驚愕する。迎えた逢引きのとき、ファルスタッフがアリーチェを口説いていると、筋書き通りメグが来て、彼は慌てて逃げる。そのとき、妻の浮気相手を捕らえようとフォードらが乗り込んでくる。彼がつい立ての向こうを確認すると、そこには娘のナンネッタとフェントンが。2人の結婚を認めないフォードは怒り心頭。洗濯籠の中に身を潜めていたファルスタッフは、女性陣のシナリオ通り籠ごと川に投げ落とされる。


【第3幕】
散々な目に遭っても懲りないファルスタッフは、再びアリーチェと会う約束をする。今回の場所は真夜中のウィンザー公園。精霊がさまようと言われる場所だ。約束の時間にファルスタッフとアリーチェが会うと、助けを求めるメグの声が響く。精霊があらわれたと怖がるファルスタッフは目をつぶって横たわる。実はフォードらが妖精を演じているのだが、すっかり怯えたファルスタッフは、これまでのことを謝る。また、女性陣の計らいで、フォードもナンネッタとフェントンの結婚を認める。ファルスタッフは「この世はすべて冗談」と語って大団円。