天才モーツァルトがドラマティックに描いた、伝説の色男ドン・ファンの物語。
オペラのラインアップに不可欠なモーツァルト作品の中から、傑出した最重要作と評価される『ドン・ジョヴァンニ』を選びました。新国立劇場では『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』『イドメネオ』に続き3作目の演出となるアサガロフは、18世紀後半の色男ジャコモ・カサノヴァの人物像にドン・ジョヴァンニとの共通点を見つけ、オペラの舞台をカサノヴァの故郷ヴェネツィアに移しながらも、ドン・ジョヴァンニの人物像をオーソドックスな手法で忠実に表現しています。メトロポリタン歌劇場等で人気を博し、現在望みうる最高のドン・ジョヴァンニといわれるクヴィエチェンや、2008年初演でドンナ・エルヴィーラを演じたミコライ、アメリカの新星キャベル、巧妙な演技力で新国立劇場オペラの様々な役柄を好演する妻屋秀和や、ウィーンで活躍する平野和などバランスのとれたアンサンブルもお楽しみいただけることでしょう。モーツァルト円熟期の傑作をお見逃しなく。