情報センター
2020年 初台アート・ロフト『ファンタジー展』&『ホフマン物語/ジュリエッタ衣裳修復プロジェクト』特集映像公開!!
眠りからさめた衣裳
今、カタストロフから自由になる
新国立劇場開場から20年余。数々の舞台を彩った衣裳は役目を終えて倉庫へ。わたしたちは、そんな衣裳たちにもう一度命を吹き込み
新しいステージを作りました。終末から再生へ、そして価値を確認する。それは衣裳たちだけでなく、
今、社会やわたしたちの身近にあるさまざまな事象にあるカタストロフから自由になり、新しい世界へ。そんな願いを込めました。
会場でお会いできるまで・・・まずは動画をお楽しみください。
【初台アート・ロフト ファンタジー展】
アート作品としての舞台衣裳
舞台衣裳は、物語の世界を舞台上に現出させるアイテムです。
物語や演出の世界観を表現するために作られた世界で唯一の服であり、素材、染色、縫製などの技の結晶である、まさにアート作品です。
ファンタジー展では、作品の世界から飛び出した登場人物たちが集い、あらたな世界を創造しています。
作品の舞台から飛び出し、登場人物の一瞬の心と体の動きが再現されたインスタレーションの世界。より間近にじっくりご覧ください。
この躍動感あふれるマネキンは、1998年開場記念公演『梵鐘の聲』の「祇王」のために製作されました。今回さらに調整を加え、新しい命が吹き込まれました。
2020年「初台アート・ロフト」ファンタジー展 →詳しい衣裳キャプションはこちら
キュレーション: 桜井久美
インスタレーション: アトリエヒノデ
マネキン製作: 株式会社七彩
写真撮影: 本田 潤
制作: 新国立劇場 情報センター
【『ホフマン物語』ジュリエッタ衣裳修復プロジェクト】
初台アート・ロフトでは、"舞台衣裳修復プロジェクト"として、劣化した衣裳の修復・復元を行い、
その技術と記録を後世に伝えるプロジェクトが進行しています。
最初に手がけたのが、オペラ『ホフマン物語』のジュリエッタのドレスの修復でした。
衣裳は時を超えて語りかける。世界中に広がる"アーカイブ"という願い
衣裳を修復してそれを展示するというのは、アートの世界でもう一度いきさせるという特殊なもの。
人が一度きたものだから、そのときに不思議なことに魂が一個入っている。
それをまた人前に出すときに、今度はこちらの魂を込めた別の世界を用意してあげる。
するとどんどん成長していく。舞台のときとは違う意味を衣裳が持ち始める。
日焼けして退色し繊維も傷んでいたが、染色して修復。
ボディやフリルのエッジを刺繍するシルクの糸も染色し直すなど、細心の注意を払った。
キューレーション: 桜井久美(アトリエヒノデ)
テキスタイルデザイナー: 牛尾卓巳
取材・映像制作: 本田 潤
企画・制作: 新国立劇場 情報センター
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