最後の炎
戯曲概要
作品名 日本語名 |
Das letzte Feuer 最後の炎 |
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言語 | ドイツ語 |
作品について
登場人物(出演者)の数 | 8人(男4人、女4人)+コロス |
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主な登場人物(5名まで) (名前、職業、年齢など) |
ズザンネ(子供の母) ルートヴィヒ(その夫) ローズマリー(夫の母) エドゥナ(女性警官) カロリーネ(夫の愛人) |
時 | 2000年に入ったある年の8月 |
ところ | ドイツのある町 |
作品解説・あらすじ (400文字以内) |
ドイツのある町に戦場からの帰還兵が帰ってきた。彼が道を歩いていると、パトカーの追跡を振り切ろうと一台の自動車が猛スピードで通りかかった。たまたま道でサッカーをしていた子供が驚いて飛び出し、帰還兵の目の前でパトカーにはねられてしまった――。このように「最後の炎」は、交通事故の話から始まる。ギリシア悲劇では悲しい出来事は直接描かれず、コロスが報告する形を取る。「最後の炎」も同じように、まず子供の死をコロスが語る。そしてコロスを構成する一人一人の物語が演じられる。それははねられて死んだ子供の母、その夫、夫の母、子供の母の女友達、パトカーを運転していた女性警官、追跡されていた自動車を運転していた男、その友人など、事故にかかわりのある人々の物語である。これらの人々は死んだ子供を軸にゆるく結び付いている。その結びつきを追いながら、デーア・ローアーは何気ない日常風景が死の影に覆われる様子を描く。2008年ミュールハイム戯曲賞受賞作。 (新野守広) |
初演年 劇場 |
2008年 ハンブルク、タリーア劇場 Thalia Theater, Hamburg |
新国立劇場での上演 | シリーズ・同時代【海外編】スペシャル・イベントにてリーディング上演 (2009年4月) |
作家について
作家名 | デーア・ローアー Dea Loher |
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プロフィール (300文字以内) |
1964年バイエルン州生まれ。ベルリン芸術大学で上演台本を書き始め、92年『オルガの部屋』でデビュー。次作の『タトゥー』、『リバイアサン』では、演劇専門誌「テアター・ホイテ」の年間最優秀新人劇作家(93年、94年)に選ばれる。ミュールハイム市演劇祭では、ゲーテ賞(93年『タトゥー』)と劇作家賞(98年『アダム・ガイスト』)、2006年ブレヒト賞を受賞。残酷と滑稽、グロテスクとユーモアが交錯する人間のありようを見据える目線、現代詩のようにミニマルでリズミカルな語りでイメージを掻き立てる劇的言語を特徴とする。2009年ベルリン文学賞を受賞。 |
出版状況
原語出版本 出版社名(出版年月) |
Zwei Stücke(Das letzte Feuer / Land ohne Worte) 出版:Verlag der Autoren(2008年) |
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翻訳出版本 出版社名(出版年月) |
「無実/最後の炎」 出版:論創社(2010年) |
著作権者(代理会社)
著作権者(代理会社) | Verlag der Autoren Scheleusenstrasse 15 60327 Frankfurt am Main, Germany |
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日本における代理店 |