
今回初演となる『ファスター』は2012年のロンドン五輪の開催を祝して作られたビントレー振付作品で日本初演となります。タイトルは五輪のモットー「Faster, Higher, Stronger(より速く、より高く、より強く)」に因んでおり、ダンサーが、そのスピード、力強さ、そしてスポーツマンシップを表現します。またダンサーとアスリートたちに共通する精神性に注目した作品でもあります。音楽はビントレー振付作品『E=mc2』を作曲したマシュー・ハインドソン。2012年6月の英国での初演は大きな反響を呼びました。
一方の『カルミナ・ブラーナ』は中世ドイツ世俗歌曲集の世界と英国ポップ・カルチャーを融合させたセンセーショナルなバレエで、新国立劇場で2005年に初演、10年にも上演、大きな話題となりました。オルフ作曲のカンタータにのせて、運命の女神に翻弄される3人の神学生が世俗の欲望に飲み込まれていく様を描いています。ソリスト歌手3名と迫力の合唱によるドラマティックな音楽とビントレーのエネルギッシュで 洒脱な振付との融合は、忘れられない舞台経験を約束します。
『カルミナ・ブラーナ』ステージ写真撮影:鹿摩隆司
『ファスター』写真提供:英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ ステージ写真
撮影:Bill Cooper,Roy Smiljanic