連載コラム『マノン』ア・ラ・カル 第1回 「マノン」を生み出したアベ・プレヴォーはどんな人? 第2回 「マノン」は実在した!?

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第1回「マノン」を生み出したアベ・プレヴォーはどんな人?

バレエ「マノン」の元となった小説『マノン・レスコー』(原題:『騎士グリューとマノン・レスコーの物語』)の作者はアベ・プレヴォーAbbe Prevost(1697-1763)である。「アベAbbe」とは僧侶を意味する言葉で、本名はアントワーヌ・フランソワ・プレヴォー。1697年に北フランスで検事を務める父の元に生まれた。僧侶といってもその振る舞いは実に自由奔放で、修道院に入った後も再三脱走しては軍隊に入ったり、逮捕状を出されて海外へ逃亡したり、恋愛事件を起こしたり。『マノン・レスコー』を出版したのも、逃亡先のオランダでのことだった。
アベ・プレヴォーは翻訳も含めると生涯に100巻以上の作品を執筆した、非常に旺盛な文筆家でもあった。『マノン・レスコー』は『ある貴族の回想と冒険』と題した長編小説の最終巻のエピソードのひとつに過ぎず、執筆にあまり時間をかけなかったとも言われている。にも関わらず、アベ・プレヴォーの名を永遠にしたのはこの短い『マノン・レスコー』の物語であった。

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第2回「マノン」は実在した!?

なんと「マノン」にはモデルが存在するという説がある。その説とはこうだ。
十代半ばのプレヴォーは、パリの修道院へ向かう道中、ある少女に一目惚れする。修道院に入ってもやっぱり彼女が忘れられずやがて出奔。数年後ついに再会を果たしたが、悲しい別れが待っていた―。
この逸話の真偽のほどは定かではないが、読む者をグイグイと物語へ引きこむ生き生きとした筆致が、作者自身の豊富な経験に基づいていることは間違いない。逃亡先では数々の恋愛事件を起こし、そのつど転居を転々と移している。そんな彼の筆から永遠のファム・ファタル(宿命の女)マノンが生み出されたのは必然とも言えるだろう。

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