バレエ&ダンス公演関連ニュース

「バレエ・アステラス 2022」出演ダンサーからのメッセージ・所属バレエ団紹介(7月21日更新)

平田桃子さん (英国バーミンガム・ロイヤルバレエ プリンシパル)

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『ロメオとジュリエット』©Andrew Ross

メッセージ

今回日本で初めてジュリエットを踊れることを、本当に嬉しく思っております。

大好きな作品の一つなので、パ・ド・ドゥだけではなくいつか全幕でできる日が来ることを願っています。

まだまだ不安定な日常が続いておりますが、バレエという芸術に触れることで少しでも皆様に勇気と希望を与えられたら嬉しいです。

所属バレエ団紹介

私の所属する英国バーミンガム・ロイヤルバレエは、各国から約60名のダンサーが集結しています。イギリス国内をツアーでまわることが多く、そのぶん一緒に過ごす時間が長いため、すごく団結力のあるカンパニーだと思います。長年芸術監督を務めていらしたデヴィッド・ビントレーさんの後を引き継ぎ、2020年1月にカルロス・アコスタさんが芸術監督に就任されました。就任直後コロナ・ウイルスの影響で公演が全てキャンセルになるなど、すごく過酷な状況におかれてしまいました。それでも常に前向きで、どんどん新しいことにチャレンジする姿勢に、私たちダンサーは助けられました。
今年の1月、一年半越しでアコスタ版『ドン・キホーテ』全幕を上演することができました。そこにはカルロス氏の想いと情熱がしっかりと反映されていて、すごく特別な公演になりました。新しい芸術監督のもと、この先このカンパニーがどう進化していくのか楽しみです。

平野亮一さん (英国ロイヤルバレエ プリンシパル)

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英国ロイヤルバレエ『ロメオとジュリエット』
©Andrej Uspenski

メッセージ

『ロメオとジュリエット』は英国ロイヤルバレエの宝だと言える傑作だと思います。先シーズンでもロメオを演じてやはり素晴らしい作品だと心より感じました。

日本の皆様にも少しでもこの愛の物語を感じてもらえればと思い作品を選びました。

10代の頃アレッサンドラ・フェリさんとウェイン・イーグリングさんの『ロメオとジュリエット』のバルコニーシーンをクラス・レッスン前にいつも見ていた思い出もある作品です。

日本の夏はすごく暑くて大変ですが「バレエ・アステラス 2022」に向けてしっかり体を整え共演者たちといい舞台を作れるよう頑張ります!楽しみにしていてください!

所属バレエ団紹介

英国ロイヤルバレエはロンドン・コヴェントガーデンの英国ロイヤルオペラハウスを本拠地にしています。

劇場は本当に綺麗で毎日劇場に来るたびにすごくいい劇場だなとつくづく思います。古典作品からモダン作品まで幅広いレパートリーに加え、新作のバレエも毎年のように制作する素晴らしいバレエ団です。マクミラン作品などドラマチックな作品では、まさに右に出るものはいないほど演技力に優れたカンパニーだと思います。

佐々晴香さん (スウェーデン王立バレエ プリンシパル)

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『白の組曲』©Markus Gårder Kungliga Operan

メッセージ

今回パンデミックが落ち着いてきて、やっと「バレエ・アステラス 2022」公演に参加できることをとても嬉しく思います!

私にとって日本で踊れるということは本当にありがたいことです。いつもヨーロッパにいても日本から応援してくれている皆様のために踊れることはとても特別なことで、このような場を作っていただきとても感謝しています。

そしていろんな国で活躍しているダンサーさんたちと共演できることはとても刺激的で学ぶことがたくさんあるのでとても楽しみにしています。

少しでもアレクサンダー・エクマン(振付)の世界観をシェアできますように。

チェリストの岡本侑也さんとの共演もとてもたのしみです!Enjoy!

所属バレエ団紹介

スウェーデン王立バレエはヨーロッパ最古のバレエ団のひとつとして知られ、1773年に設立されました。とても可愛らしい客席と雰囲気の良い劇場で私はとても落ち着いて踊れます。クラシックからモダンまで幅広いレパートリーが特徴です。

傾斜のあるステージも特徴ですね。今は特に感じませんが最初の頃は怖かったです。ストックホルムの街もとても素敵です。

佐々晴香 
※佐々晴香さんは来シーズンよりノルウェー国立バレエ・プリンシパルとしての移籍が決定しています。

石崎双葉さん (バレエ・アム・ライン ソリスト)

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『カルメン』©Ingo Schäfer

メッセージ

私にとって今回の「バレエ・アステラス」は二回目の出演になります。再び新国立劇場で素晴らしいアーティストたちと共に舞台に立たせていただける機会に感謝しております。

今回踊らせていただくローラン・プティ版の『カルメン』は、今シーズンのラインアップに入っていた、カンパニーのレパートリーの一つで、主役カルメン役に選んでいただきました。とても思い入れのあるこの作品を日本の皆様の前で踊れることを楽しみにしています。

所属バレエ団紹介

バレエ・アム・ラインには2020年に新たにデミス・ヴォルピが芸術監督に就任したときに移籍しました。様々なスタイルの振付家がカンパニーに来てクリエーションをしたり、カンパニーのレパートリーを学んだりと、日々沢山のインスピレーションをもらっています。

奥野 凜さん (ブカレスト国立歌劇場バレエ プリンシパル)

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『眠れる森の美女』
Photo©Lavinia Hutanu ©Opera National Bcharest

メッセージ

9歳からバレエを習い始めて20年。バレエは私の人生において常に中心にありました。そんな環境が当たり前だと思っていました。

コロナ禍や戦争でそれが当たり前でなかったと、恵まれていたことに、あらためて気づきました。

私が舞台で踊っていたその日に、戦争から鞄一つで逃げてきたウクライナのダンサーを劇場が迎え入れ、非日常を余儀なくされている人々がいるのに私はこのままでいいのか、何か他にすべきことがあるのではと葛藤しました。

募金や支援をする上でも今私がすべきことは日常に感謝し、自分の仕事と向き合い、全うすることだと言う答えに辿り着きました。

これからも感謝を忘れず自分のすべきこと、バレエに対しても更に真摯に向き合いたいです。

所属バレエ団紹介

私の所属するバレエ団はとても温かく、階級の隔てなくみんな仲が良く素晴らしいバレエ団だと思います。若いダンサーたちも各国から集まり、和気あいあいと自分のレベルを高めているのがわかります。プリンシパルたちもプライベートで集まって一緒にご飯を食べたりします。そういう時プライベートな話から、バレエの役作りの話まで様々な価値観を共有できるところが素敵だなと思います。

バレエ団の色を表すならカラフルかなと思うのですが、あえて一色で言うなら黄色という感じがします。明るく、陽気なイメージで、でもやる時はやる!と言った強さがあると思います。

奥村 彩さん (ベルリン国立バレエ ソリスト)

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『On the Nature of Daylight』

メッセージ

世界的に不安定な情勢で、毎日辛いニュースを見聞きする日々が続いています。

バレエ界でも、コロナや戦争に苦しむ人を目の当たりにする、そんな一年でしたが、劇場では、皆様と一緒に楽しみ、苦労や痛みを一瞬でも忘れられるような時間を一緒に過ごせたら嬉しいです。

皆様にお会い出来るのを、楽しみにしています。

所属バレエ団紹介

ベルリン国立バレエは、ドイツ国内最大のバレエ団で、現在90名の多国籍のダンサーが所属しています。

Deutsche Oper Berlin、Staatsoper Unter den Linden、Komische Operと、全部で3つの劇場で公演をしています。 レパートリーは、クラシックバレエの大作、『白鳥の湖』『ジゼル』『眠れる森の美女』『オネーギン』等から、バランシン、フォーサイス、エイヤル、ドウソン等の20世紀、21世紀を代表する振付家作品まで、幅広いジャンルのレパートリーがあります。

刈谷円香さん (ネザーランド・ダンス・シアター1)

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『Walk the Demon』Nederlands Dans Theater (NDT)
©Rahi Rezvani

メッセージ

初めて「バレエ・アステラス」に参加できること、そして初めて新国立劇場の舞台で踊る機会をいただけたことがとても嬉しく、光栄です!

オランダのネザーランド・ダンス・シアターで踊って8シーズンが経ち、バックグランドや国籍も様々な振付家の方やダンサーたちと仕事をしていく中であらためて、コンテンポラリーダンスの表現の幅の広さやパワーの強さに気が付きました。

日本でも更にコンテンポラリーダンスを身近に感じ、気軽に楽しんで頂けたらなと願っています。

不安定なことが多い日々ですが、ダンスを通して、生きることや感じることの素晴らしさを皆様と共有できたら嬉しく思います。



所属バレエ団紹介

「NDTは常に変化しているカンパニーだよ」と、入団当初先輩ダンサーから聞きました。ダンサーをはじめカンパニーの衣裳さん、舞台スタッフさんやオフィスの方々はいつもベストを目指しイノベーティブ(革新的)でいるというプロ意識が高いと思います。

技術的にも精神的にもチャレンジの多い環境ですが、そこに身を置くからこそ成長できることがたくさんありました。

これからもいろんな経験を積んで私自身も日々アップデートしていきたいと思います。

中野吉章さん (ピッツバーグ・バレエシアター プリンシパル)

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『眠れる森の美女』より王子 ©Rich Sofranco

メッセージ

今回「バレエ・アステラス 2022」に参加できることにとても嬉しく思っております!

日本で踊れることもありがたいのに、大阪出身の私が東京で踊らせていただけるなんてとても光栄です。

2020年に芸術監督に就任した元ABTプリンシパルのスーザン・ジャフィーにアメリカンなバレエをみっちり教えてもらいました!その成果を皆様に披露できることがとても楽しみです!

そして、この公演で妻であるジェシカ・マカンと踊ることができるのも本当に夢のようです。『ジゼル』とアナベラ・ロペス・オチョア振付作品『La Pluie(the Rain)』、どちらとも愛のあるパ・ド・ドゥとなっていますので、皆様にそれがお伝えできればなと思っております!

所属バレエ団紹介

ご存じのない方も多いかもしれませんが、ピッツバーグ・バレエシアターはアメリカでも有数のバレエ団です。

芸術監督はABTの元プリンシパル・ダンサーのスーザン・ジャフィーさんで、コロナ感染拡大の時期に就任したにも関わらず、舞台制作に尽力し、移動ができる野外ステージや、オンライン配信などをアメリカでも一早く開始するなど、精力的に活動するといった実績がすでにあります。カンパニーのダンサーたちは若いダンサーが多く、熱気に溢れています。

街も大きな都市ではないのですが、アンディー・ウォーホルの出身地でもあり、アートにはとても敏感で刺激的な街です。

ムーセーニュ・クララさん (パリ・オペラ座バレエ コリフェ)

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『白の組曲』より セレナーデ ©︎Svetlana Loboff Onp

メッセージ

はじめまして。パリ・オペラ座バレエのムーセーニュ・クララです。

何よりもまず、「バレエ・アステラス 2022」の舞台出演という光栄な機会をくださった、関係者の皆様に心より感謝いたします。

日本での舞台に出演するのは今年が始めてで、今から新国立劇場に舞台に立てることをとても楽しみにしています。日本の皆様に喜んでいただけるような踊りを披露できますよう、リハーサルに取り組んでいます。オペラ座での舞台経験を活かして、オペラ座伝統のスタイルを堪能していただけると嬉しいです。

今回は、英国ロイヤルバレエのファーストソリスト、アクリ・瑠嘉さんという素晴らしいパートナーと共に、オペラ座バレエと英国ロイヤルバレエの伝統とエスプリが融合された、格調高いステージを日本の皆様にお届けできたらと思います。

劇場で皆様にお会いできることを楽しみにしています!

所属バレエ団紹介

私の所属するパリ・オペラ座バレエは、350年以上続く歴史のあるバレエ団です。現代作品や新作の上演に意欲的に取り組むと同時に、パリ・オペラ座独自の伝統的な様式を全員が尊重し、代々受け継がれているのが特徴の一つだと思います。古典の作品を学ぶ際には、踊りのスタイルだけでなく、その背景にある先人たちの歴史を感じますし、ガルニエ宮の内部や舞台はとても神秘的な空間で、現実とは異なる時間が流れているような不思議な感覚も覚える大好きな場所です。

現在カンパニーには、10代から40代まで、150名以上のダンサーが所属しています。キャリアの長いダンサーも多く、その方たちが若いダンサーを助けてくれます。私は、まだ初めて踊る役が多いのですが、コーチとのリハーサルの後にも先輩が色々教えて下さり、私が舞台で踊る際には、舞台袖で見守ってくれ、アドバイスを下さったりします。先輩ダンサーの経験や知識はとても豊富で、どのダンサーも尊敬しています。こうした、助け合いながら正統なスタイルを伝授してくださる雰囲気も、オペラ座の様式が変わることなく伝承されている点の一つだと感じます。

アクリ・瑠嘉さん (英国ロイヤルバレエ ファーストソリスト)

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『Symphony』 ©Helen Maybanks

メッセージ

世界中のバレエカンパニーで活躍しているダンサーが一つの場所に集まり、公演できることは素晴らしいことだと思います。ダンサーとしてもこういう機会は楽しみです。
夏の舞台は、所属している英国ロイヤルバレエでのシーズンの公演とは異なった経験ができるので、楽しみなイベントです。お客様にも楽しんでいただけると思います。
この2年間あまり、コロナの影響があって、チャンスが少なかったのですが、今年は積極的にいろいろな夏の公演に出演したいと思っています。
社会状況は不安定ですが、舞台を楽しんでいただくことや素晴らしい芸術に触れていただく機会は大切だと思います。

> 音声はこちらからお聞きください

所属バレエ団紹介

英国ロイヤルならではのマクミランやアシュトン作品はもちろん、最近では幅広い作品がレパートリーに加わっています。
ロイヤルに所属して10年になりますが、この間いろいろな経験をさせていただきました。コロナ感染が拡大する前ですが、『コッペリア』のフランツで、全幕主役を踊ったことは僕にとっては特筆すべきできごとでした。そういう思いも込めて「アステラス」ではこの作品のパ・ド・ドゥを踊ります。
英国ロイヤルではクラシック作品はもちろんクリスタル・パイトさんの作品のようなコンテンポラリー作品も上演しています。日本でもそうした作品を見ていただけるチャンスがあると良いなと思います。ロイヤルを色で例えると、赤、金というイメージでしょうか。

> 音声はこちらからお聞きください

池田理沙子さん (新国立劇場バレエ団 ファースト・ソリスト)

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『くるみ割り人形』よりこんぺい糖の精

メッセージ

「バレエ・アステラス」は世界中から素晴らしいダンサーたちが一堂に会するので、皆さんと共演できることがとても嬉しいですし、この経験を通して沢山のことを学びたいです。

コロナ禍になって2年経ちますが、舞台が上演できることだけでも幸せなことだと思います。舞台に立てる喜びをかみしめながら、観てくださる方にその気持ちをお届けしたいです。

所属バレエ団紹介

新国立劇場バレエ団はダンサーそれぞれに個性があって、とてもカラフルなイメージがあります。けれど、上演する作品によって、バレエ団全体でその色を目指して染まることができるカメレオンのようなところがあると感じています。

先輩後輩問わずお互いに助け合いながら、ひとつのゴールに向かって高め合える雰囲気があるのが、とても好きなところです。

渡邊峻郁さん (新国立劇場バレエ団 プリンシパル)

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『白鳥の湖』よりジークフリート王子

メッセージ

素晴らしいゲストの方たちが集まりますし、それぞれ所属されているカンパニーのカラーの違いを楽しめるような公演になると思います。僕たちも新国立劇場バレエ団を代表して、バレエ団の色をしっかりお見せできるように頑張ります。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収まりを見せませんが、対策をきちんと取りつつ、こういったときだからこそ皆さまには舞台を楽しんでいただけたら嬉しいです。

所属バレエ団紹介

新国立劇場バレエ団では最近、クリストファー・ウィールドンの『不思議の国のアリス』を上演しました。コロナの影響で延期になってしまった待望の再演で、久しぶりに海外からの指導者たちが来てくださいましたし、初演から更に深めることができてとても楽しいリハーサルを過ごすことができました。

ツアーで高崎に伺えたことも、いつもと違う客席に新鮮な気持ちになりましたし、とても嬉しかったことのひとつです。