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令和3年度(第72回)芸術選奨 <舞踊部門>受賞 のお知らせ


文化庁から、令和3年度(第72回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の受賞者が発表されました。

舞踊部門では新国立劇場バレエ団プリンシパルの奥村康祐が文部科学大臣賞、同じくプリンシパルの井澤駿が文部科学大臣新人賞を受賞しました。



芸術選奨文部科学大臣賞<舞踊部門> 奥村康祐

贈賞理由

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『白鳥の湖』ジークフリード王子

奥村康祐氏は、国際コンクールでの入賞を重ねた後に新国立劇場バレエ団に入団。バレエ芸術の根幹をなす品位ある立ち居振る舞いにとりわけ優れ、新国立劇場バレエ団の主要なレパートリーに次々と主演してきた。今年度は古典名作「白鳥の湖」「ライモンダ」で踊りのスケールや力強さ、心理表現に著しい進境を示し、現代作品においても繊細な感性の光る名演が続いた。日本を代表するダンスール・ノーブル(貴公子ダンサー)の一人であり、さらなる活躍を期待させる。

プロフィール

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大阪府出身。母・地主薫に師事し、2009年モスクワ国際バレエコンクールで銀賞受賞。12年新国立劇場バレエ団に入団し、13年『ドン・キホーテ』にて主役デビュー。16年よりプリンシパル。古典作品の主役に加え、F.アシュトン『シンデレラ』王子/道化/義理の姉、W.イーグリング『くるみ割り人形』王子/ねずみの王様、D.ビントレー『アラジン』、M.フォーキン『ペトルーシュカ』など、様々な役柄を演じ分けている。10年文化庁芸術祭新人賞、14年舞踊批評家協会新人賞、16年中川鋭之助賞を受賞。



芸術選奨文部科学大臣新人賞<舞踊部門> 井澤 駿

贈賞理由

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『白鳥の湖』ジークフリード王子

井澤駿氏は、平成26年新国立劇場バレエ団に入団、早々に主役ビュー。令和3年もダンスール・ノーブルタイプのダンサーとして、フレッシュな感性、高度のテクニックと表現力を生かし、5作品(配信含む)に主演し成果を上げた。特に「白鳥の湖」ではエレガントで品格ある技術と自然体の演技で、王子の愛と憂いをドラマチックに演じ切った。古典バレエから現代バレエまでレパートリーの幅を拡げており、今後更なる飛躍が期待される。

プロフィール

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群馬県出身。関田和代、菅居理枝子、田中洋子に師事。2014年新国立劇場バレエ団にソリストとして入団し、同年F.アシュトン『シンデレラ』で全幕主役デビューを果たした。『ドン・キホーテ』『くるみ割り人形』『ジゼル』『眠れる森の美女』『白鳥の湖』などの古典やR.プティ『こうもり』、P.ダレル『ホフマン物語』、K.マクミラン『ロメオとジュリエット』などの主役に加え、D.ビントレー『アラジン』ランプの精ジーンなどを踊っている。17年よりプリンシパルに昇格。18年中川鋭之助賞、20年舞踊批評家協会新人賞受賞。




文化庁 芸術選奨とは

優れた業績を上げた芸術家等の功績をたたえるための賞で、昭和25年度に発足した。 演劇,映画,音楽,舞踊,文学,美術,放送,大衆芸能,芸術振興,評論等,メディア芸術の11分野において,その年に優れた業績をあげ,新生面を開いた人に贈られる賞。
芸術選奨文部科学大臣賞または芸術選奨新人賞がある。