人々を魅了してやまない悪のヒーロー、ドン・ジョヴァンニの華麗なる恋の遍歴と衝撃的な最期を描いたモーツァルト永遠の名作。疾走感溢れるストーリーが、「カタログの歌」「お手をどうぞ」「シャンパンの歌」など数々の美しい名アリアで飾られ、その劇的でデモーニッシュな魅力はモーツァルトのオペラの中でも他に類をみません。強烈なカリスマ性を持つドン・ジョヴァンニに加え、彼を取り巻く3人の女性、アンナ、エルヴィーラ、ツェルリーナの揺れる心模様にも注目。2幕の後半、ジョヴァンニと騎士長の息詰まる対決と、それに続く地獄落ちは圧巻のクライマックスです。
アサガロフ演出では、ドン・ジョヴァンニを18世紀に実在した色男カサノヴァになぞらえ、舞台をカサノヴァの故郷ヴェネツィアに移しています。
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タイトルロールに迎えたのは、現在NYメトロポリタン歌劇場などで大人気を誇るマリウシュ・クヴィエチェン。現在望みうる最高のドン・ジョヴァンニとも言われ、2011年10月にもMETに同役で出演、絶賛を博したばかりです(詳細は下記をご覧ください)。10年前、小澤征爾指揮のもとドン・ジョヴァンニ役を初めて歌って以来、世界中で聴衆を虜にしているクヴィエチェンのセクシーでエネルギッシュなドン・ジョヴァンニにどうぞご期待ください。他のキャストには、08年初演でドンナ・エルヴィーラを好演したミコライが今回はドンナ・アンナで登場、透明な美声で注目され、映画「ラ・ボエーム」(ネトレプコ主演)でムゼッタを演じたアメリカの新星キャベル、ウィーンで活躍する平野和、マリインスキー劇場所属のシュトーダなど若手注目株が勢揃いしています。
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無類の色男ドン・ジョヴァンニが、ある晩騎士長の娘ドンナ・アンナのもとに忍び込むも、アンナに騒がれ、駆けつけた騎士長を刺殺してしまう。従者のレポレッロと逃げる途中で捨てた女ドンナ・エルヴィーラに追い回されたり、結婚直前の村娘ツェルリーナを口説いたりと自由闊達に放蕩の限りを尽くす。やがて悪行がばれて逃げ出した先が、決闘で殺した騎士長が眠る墓場。ドン・ジョヴァンニは不敵にも騎士長の石像を晩餐に招く。石像は彼に改悛を迫るが、拒んだため地獄に落とされる。
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