2011/2012シーズンは、オペラの魅力を余すところなくご堪能いただけるヴェルディ屈指の名作で開幕です。「リゴレット」「椿姫」と並ぶヴェルディ中期の三大傑作のひとつで、ヴェルディの作品の中でも上演回数が多い人気作。美女レオノーラを巡る吟遊詩人マンリーコとルーナ伯爵の三角関係、ジプシー女アズチェーナの復讐、マンリーコ出生の秘密-大胆なドラマ展開と、ヴェルディ独特の色彩豊かで美しい旋律が魅力です。レオノーラのアリア「穏やかな夜」、アズチェーナのアリア「炎は燃えて」、オペラ最大の見せ場であるマンリーコのアリア「見よ、恐ろしい炎を」、ジプシーたちの陽気な合唱アンヴィル・コーラスなど、聴きどころ満載。心を揺さぶる歌が繰り広げる愛と怨念のドラマは、観客を興奮させずにおきません。新国立劇場では9年ぶり、新制作での上演となります。これぞオペラ!というべき傑作にどうぞご期待ください。
指揮は、近年メトロポリタン歌劇場、フィレンツェ歌劇場などにデビューし、将来を嘱望されているピエトロ・リッツォ、演出は堅実な舞台作りで評価の高いウルリッヒ・ペータースがそれぞれ新国立劇場に初登場します。主要4役を歌う歌手たちに高いレベルが要求される本作品ですが、強力な布陣が揃いました。マンリーコを歌うのは、力強い高音で世界中のオペラファンを沸かせるヴァルテル・フラッカーロ。イタリア出身のドラマティックテノールでは現在最高、唯一無二のイタリア声を誇り、スカラ座、メトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場など引っ張りだこの活躍です。フラッカーロが輝ける美声で歌いあげるアリア「見よ、恐ろしい炎を」にどうぞご期待ください。急遽レオノーラ役に迎えたのは、2009年新国立劇場「オテロ」デズデーモナの好演が記憶に新しいタマール・イヴェーリ。美声と豊かな表現力が魅力の人気ソプラノが待望の再登場となります。ルーナ伯爵役はイタリア・オペラを中心に大活躍のヴィットリオ・ヴィテッリ、アズチェーナ役は同役で引っ張りだこのアンドレア・ウルブリッヒです。
15世紀のスペイン。ルーナ伯爵は、美しい女官レオノーラに思いを寄せているが、彼女は吟遊詩人のマンリーコと相思相愛である。実はマンリーコは幼い頃、ジプシー女アズチェーナに誘拐された伯爵の弟だった。アズチェーナは先代の伯爵に母親を殺された復讐に、伯爵家の次男を誘拐し我が子として育てたのだ。この事実を知らない兄弟の対立は激しくなり、ついにルーナ伯爵はアズチェーナをおとりにマンリーコを捕える。レオノーラは、自分の身体を代償にマンリーコの釈放を伯爵に求め、自らは毒をあおって死ぬ。伯爵はレオノーラの裏切りに激怒し、マンリーコを処刑。アズチェーナは「あれはおまえの弟だ、お母さん、仇は討ったよ」と叫び倒れる。
東京都渋谷区にある新国立劇場は、京王新線「初台駅」から直結!「新宿駅」から1駅です。
新国立劇場 〒151-0071 東京都渋谷区本町1丁目1番1号 TEL : 03-5351-3011(代表)アクセスの詳細はこちら