巨匠ヴェルディの数々の名作の中でも、最も有名で人気の高いオペラ「椿姫」。
華やかなパリ社交界を舞台に、高級娼婦ヴィオレッタの純愛と哀しい運命が繊細で美しい旋律で彩られ、観る者の涙を誘う感動作です。第1幕冒頭の「乾杯の歌」は、オペラファンならずとも一度は耳にしたことがある名曲。ヴィオレッタの超絶技巧アリア「ああそはかの人か~花から花へ」、ジェルモンのアリア「プロヴァンスの陸と海」、ヴィオレッタとアルフレードの二重唱「パリを離れて」など全幕を通して聴きどころ満載です。
オペラファンはもちろん、オペラははじめてという方にもお勧めのオペラです。
歌唱力、演技力が問われるソプラノの大役ヴィオレッタ役で今回新国立劇場に初登場するのが、世界的な歌姫パトリツィア・チョーフィ。ヴィオレッタ役を最も得意とし、ミラノ・スカラ座、フェニーチェ歌劇場、チューリッヒ歌劇場、オランジュ音楽祭など世界中の一流歌劇場で歌っています。ヴィオレッタを初めて歌ってから17年。美しい歌声のみならず、抜群の演技力で世界中の観客を熱狂させているチョーフィのヴィオレッタにどうぞご期待下さい。
恋人役アルフレードは、韓国出身で現在ザクセン州立歌劇場の専属歌手として活躍するウーキュン・キムが新国立劇場初登場、アルフレードの父ジェルモンは、新国立劇場でもおなじみのイタリアの名バリトン、ルチオ・ガッロが歌います。情熱的な音楽作りで定評のある広上淳一の指揮にも注目です。
パリの高級娼婦ヴィオレッタは、富豪の息子アルフレードからの求愛にためらいながらも、真摯な愛に心を開く。2人は郊外で一緒に暮らすが、アルフレードの父ジェルモンがヴィオレッタを訪れ、自分の娘の縁談のためにもこのスキャンダラスな関係を終わらせるよう頼む。ヴィオレッタは、アルフレードへの愛のためにつらさをこらえて同意し、一方的な別れの手紙を残して去る。これを裏切りととらえたアルフレードは、夜会にかつてのパトロンと現れたヴィオレッタを罵倒する。時が経ち、肺病の進んだヴィオレッタは病床にある。父から全てを聞いたアルフレードがヴィオレッタの元にやって来て、二人は再会を喜び、互いへの愛を確かめ合うが、時すでに遅くヴィオレッタは息絶える。
新国立劇場〒151-0071東京都渋谷区本町1丁目1番1号TEL:03-5351-3011(代表)アクセスの詳細はこちら