こつこつプロジェクト ―ディベロップメント―KOTSU-KOTSU Project ―Development―

Introductionはじめに

「作り手が通常の一か月の稽古ではできないことを試し、作り、壊して、また作る場にしたい。」という小川芸術監督の意を受け、一年間を通して作品を育てていくプロジェクト。具体的には、3〜4か月ごとに試演を実施し、その都度、演出家と芸術監督、制作スタッフが協議を重ね、上演作品がどの方向に育っていくのか、またその方向性が妥当なのか、そしてその先の展望にどのような可能性が待っているのかを見極めていきます。時間に追われない稽古のなかで、作り手の全員が問題意識を共有し、作品への理解を深めることで、舞台芸術の奥深い豊かさを一人でも多くの観客の方々に伝えられる公演となることを目標とします。
時間に追われない稽古のなかで、作り手の全員が問題意識を共有し、作品への理解を深め、舞台芸術の奥深い豊かさを一人でも多くの観客の方々に伝えられる公演となることを目標とします。
第一期参加作品からは、『あーぶくたった、にいたった』(西沢栄治演出)を2021/2022シーズンに上演いたしました。第二期参加作品からは、今シーズン11月に『テーバイ』(船岩祐太演出)を、4月には、こつこつプロジェクトStudio公演として『夜の道づれ』(柳沼昭徳演出)の上演を予定しています。
2024年夏ごろからスタートする第三期には、第二期から継続して参加する柳沼昭徳に加え、新たにこの主旨に賛同いただけた栗原崇、鈴木アツトの二人の演出家が参加いたします。

第三期 参加演出家

Profile

栗原 崇(KURIHARA Takashi)

早稲田大学卒業後渡米。ニューヨークにて、The Actors Studioが運営するアクターズスタジオ大学院演出家コースでリアリズム演技理論を基礎とした演出術並びにリー・ストラスバーグ・メソッド演技術を学ぶ。
演出作品に、『草笛光子&舘野泉 音楽と物語の世界』、ミュージカル『GIFT』、『みんな我が子』、『マット&ベン』(日本初演)、『エアスイミング』(日本初演)、『動物園物語』、『山羊』、『バウンティフルへの旅』、『春のめざめ』、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』など翻訳作品を中心に多数。
ミュージカル公演においての演技指導や、演技コーチとしても精力的に活動中。

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Profile

鈴木アツト(SUZUKI Atsuto)

劇作家、演出家。2003年に劇団印象-indian elephant-を旗揚げ。15年国際交流基金アジアセンター アジアフェロー。同年、文化庁新進芸術家海外研修制度の研修員としてロンドンへ留学。19年、ポーランド・ドルマーナ劇場で児童向け演劇作品『CiufCiuf!』(作・演出)を滞在創作。
主な作品として、『エーリヒ・ケストナー~消された名前~』『藤田嗣治~白い暗闇~』『ジョージ・オーウェル~沈黙の声~』『カレル・チャペック~水の足音~』など。
著書として『犬と独裁者』がある。

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Profile

柳沼昭徳(YAGINUMA Akinori)

近畿大学在学中の1999年に「烏丸ストロークロック」を旗揚げ、京都を拠点に国内各地で演劇活動を行う。作品のモチーフとなる地域での取材やフィールドワークを元に短編作品を重ね、数年かけて長編作品へと昇華させていく創作スタイルが評価されている。2015年京都芸術センター主催演劇計画Ⅱ『新・内山』にて第60回岸田國士戯曲賞にノミネートされる。18年、20年と東京芸術劇場 芸劇eyesにて『まほろばの景』シリーズを上演、話題を呼ぶ。平成28年度京都市芸術新人賞受賞。

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