• 2012/2013シーズン
  • ★演劇公式Twitter 始めました★
    Twitterへはこちらのバナーから
    演劇公式Twitter


    公演ちらし拡大はこちら
    (全ページご覧いただけます)



    座席表↓
  • 小劇場

2013年7月公演

作: 別役 実
演出: 深津篤史

出演:大杉 漣 木村 了
出演:奥菜 恵 山西 惇 金 成均 野村修一 橋本健司 神野三鈴 羽場裕一



出演者インタビュー 第1弾 大杉 漣、木村 了




出演者インタビュー第2弾 山西 惇、神野三鈴、羽場裕一

2010年3月に上演され、その斬新な演出と独特な世界観が大きな反響を呼んだ、別役実初期の代表作『象』を再演します。
原爆で背中に負ったケロイドを町中で見せびらかし、人々から拍手喝采を得たいと奇妙な情熱を抱く病人。
彼を引き止め、人々はもう我々被爆者を愛しも憎しみも嫌がりもしないんだ、とめどなく優しいだけなんだ、だからひっそり我慢することしかしてはいけないと説得する男。二人の心の行き違いを軸に被爆者の陥った閉塞状況を描き、さらには被爆者の苦悩を通して、人間社会全体の抱える存在の不安を静けさの張りつめた筆致で鋭く突いた『象』は、1962年の初演時、日本演劇界に衝撃を与えました。今回も深津篤史演出により、さらに練りこまれた舞台を創り上げます。
東京公演後には全国公演も予定しています。


【全国公演のご案内】
2013年7月30日(火)18:30
会場:山形 シベールアリーナ
主催:公益財団法人 弦地域文化支援財団
公演の詳細はこちらから

2013年8月3日(土)13:00
会場:兵庫県立芸術文化センター
主催:兵庫県、兵庫県立芸術文化センター
公演の詳細はこちらから

ものがたり

入院中の「病人」をその甥である「男」が訪ねてくる。
「病人」は広島への原子爆弾による被爆者で街頭で裸になって背中のケロイドを見せ喝采を浴びていたが、既に病状が悪化し今は入院をしているようだ。二人の会話から「男」も被爆者であることが明らかになる。
男  :静かに死んでしまいたいとは思いませんか?
病人:思わないね。俺はむしろ、死ぬ前に殺されたいと思っている。
男  :何故?
病人:知らん。情熱的に生きたいのさ。
「病人」はまた元気になってあの町でケロイドを見せたいと願っているが、「男」は静かにそのときを待つべきだと主張する。二人の生き方の違いを主軸に据えながら、「病人の妻」、「医者」、「看護婦」など二人をとりまく様々な人々の姿から、原爆病者の抱える問題、それをとりまく世の中の問題が垣間見えてくる。     
そして遂に「男」も発病し、「病人」の隣のベッドへと入院することとなる。
あくまでも行動的な「病人」とは対照的に静かに死を迎えたいと願う「男」。
ある雨の日、ついに「病人」はあの町へ出かけることを決意するのだが……。