サロメ

  • 2011/2012シーズン
  • Richard Strauss : Salome
    リヒャルト・シュトラウス/全1幕
    【ドイツ語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

美しく妖艶に舞ったサロメが求めたものは…陶酔と官能のオペラ。

2010/2011シーズン『アラベッラ』『ばらの騎士』に続く、ドイツ後期ロマン派を代表するR.シュトラウス作品。新国立劇場オペラのレパートリーとしてしっかり定着したこのプロダクションは、バイエルン州立歌劇場(故エファーディング演出)の作品で、舞台中央に巨大な古井戸を据えた迫力と妖しさが漂う秀作。また、2000年の初演から今までに4人のサロメがそれぞれ歌と演技で観客を魅力していることからもわかるように、同じプロダクションを違うキャストで観るオペラの楽しみ方を堪能できる重要な作品。欧米の歌劇場でサロメを演じ好評を博している新国立劇場初登場のズンネガルドも観客の期待に応えることでしょう。サロメを題材とした作品は、何世紀にも亘って芸術家たちの創造力を刺激し、音楽、文学、美術、演劇でも多くの傑作が残されており、同シーズンの演劇のラインアップにもオスカー・ワイルドの『サロメ』が登場します。演劇で、オペラで愉しめる新国立劇場ならではのラインアップで、幅広い客層にアピールできればと考えています。
(2012年6月には新国立劇場演劇『サロメ』が予定されています。)

ものがたり

紀元30年頃、ユダヤの領主ヘロデの宮殿。宴会をぬけたヘロデの義理の娘サロメは、庭の古井戸の中に捕らわれている預言者のヨハナーンの声に興味を持ち、上へ連れ出すよう衛兵隊長ナラボートに命ずる。サロメの色香に負けたナラボートは、禁をおかしてヨハナーンを古井戸から連れ出す。ヨハナーンをひと目見て魅了されたサロメは、彼の髪や肌に触れようとするが、ヨハナーンは全くなびかない。サロメの欲求は拒絶される毎に高まり、接吻を迫るが、ヨハナーンは全く相手にせず、サロメの母ヘロディアスの罪を告発して、再び古井戸に戻る。一方、好色なヘロデ王は、サロメに褒美をなんでもやるから踊るよう求める。苛立つ母ヘロディアスをよそに、サロメは七つのベールを身にまとい、一枚、また一枚と脱いでいく官能的な「七つのベールの踊り」を踊る。踊りを終えてサロメが要求した褒美とは、ヨハナーンの首であった。恍惚感にあふれ生首に接吻をするサロメに、怖れおののいたヘロデ王の叫び声が響く。