新国立劇場 演劇研修所
第4期生試演会A 
かもめ

  • 制作:新国立劇場 演劇研修所

  • 小劇場

演劇研修所(NNTドラマ・スタジオ)は、3年の研修期間中に、明晰な日本語を使いこなし、柔軟で強い身体を備えた舞台俳優になるための訓練を行っています。そして3年次には、公演を通じて、俳優としてスタートを切るための舞台経験をつんでいきます。2008年4月入所の第4期生は、この夏、朗読劇『少年口伝隊一九四五』(井上ひさし作・栗山民也演出)を上演、「広島がヒロシマになった日」という井上さんのメッセージを伝えることができました。
そして今回挑むのは、世界中の人々に愛され続けているチェーホフ、35歳のときの傑作『かもめ』です。チェーホフ戯曲の生命は、普遍性とともに現代性にありますが、なかでも『かもめ』はもっとも瑞々しく、若々しく、私たちの心にしみいる作品として知られています。この生命力あふれた人間たちのドラマには、芸術の革新を夢見る芸術観や深い人生観がちりばめられ、青春真っただ中の若き研修生が演じるにふさわしいさまざまな愛のメッセージもふんだんに盛りこまれています。研修所副所長の西川信廣の演出のもと、演劇界の次世代を担う4期生の創りあげる2010年・研修生版『かもめ』にどうぞご期待ください。

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ものがたり

ロシアの静かな湖のほとり。裕福な地主の娘で女優志願のニーナは、芸術の革新を夢見て作家を志す恋人トレープレフの舞台に立つ。そこには彼の母親であるアルカージナたちが集っている。そのなかのひとり、アルカージナの愛人トリゴーリンと出会うニーナ。やがて人気作家の彼を慕い始めたニーナは、その後を追ってモスクワへと旅立つのだった。そして2年の時間が流れる−。