研修所ニュース

新国立劇場 尾﨑理事長の特別講義(サロン)を開催しました

 

新国立劇場研修所では、さまざまな分野において第一線で活躍されている方を講師としてお招きする特別講義(サロン)を定期的に開催し、研修生が専門外の広く豊かな知識と教養を身につけるきっかけとしています。

 

この度は、本年4月に入所したオペラ・バレエ・演劇の三研修所の新入生を対象に、新国立劇場 尾﨑元規理事長による特別講義を行いました(7月8日開催)。

 

尾﨑理事長は、「劇場運営の理念」をテーマに、新国立劇場がどのような劇場を目指しているのか、社会とのかかわりの大切さや、新しい試みなどについて話されました。また研修生たちがプロの舞台人となるために、お客様に対しどのような心構えを持って研修に臨むべきかを、"琴ならし"という故事を例にあげて話されました。「自分の思いだけで演じてはいけない。お客様と演じ手が心を通わせることを大事にしてもらいたい。今後の研修では"技術"とともにお客様と心を通わせる"感性"のどちらも磨いていってください」とのお話に、研修生たちは熱心に聞き入っていました。

 

研修生からは、新国立劇場の理念や基本方針を踏まえて、多くの質問があがり、研修生としての自覚を新たにする、充実した講義となりました。

 

サロンの後には、今回初めての試みとして参加した研修生が理事長の講義をふまえてディスカッションを行いました。参加者全員で輪になって理事長の講義についての意見交換を行い、理解を深めることができました。また、3つの研修所の新入所生が一同に会するよい機会であったため、各研修所の授業についてなどお互いに質問する時間もとり、他の研修所生と今後の交流を深め互いの芸術を理解するスタートとなりました。